健康トピックス  

糖尿病予備軍 -放置すると4人に1人が糖尿病へ-



予備軍から糖尿病へ

 生活習慣の欧米化にともなって、糖尿病の患者さんが増えてきました。
日本では、すでに600万人以上の人が糖尿病と診断されており、さらにまだ糖尿病ではないけれども、もはや正常でもなく、今後糖尿病になる可能性が高い"糖尿病予備軍"の人を合わせると、その数は1,300万人にも達します。
糖尿病予備軍の4人に1人は数年のうちに糖尿病になるといわれ、今後も糖尿病の患者さんが増えていくことが予想されています。

危険な合併症

 糖尿病は症状が全くない病気で、食後の血糖値を測らない限り、早期に診断されにくい病気です。
しかし、放っておいて病気が進むと、失明や腎不全、神経障害などの危険な合併症を引き起こします。また、高血圧や高脂血症などの他の生活習慣病も引き起こし、これらはいっしょになって動脈硬化症を進行させます。
糖尿病の患者さんは心筋梗塞や脳卒中などのため寿命が短くなりがちです。


今からでも遅くありません

日本では検診が行き届いていて、糖尿病予備軍の時期に発見されています。
この段階では、生活習慣を改善することで糖尿病の発症を防ぐことができます。
糖尿病は過食や運動不足、肥満などと密接に関係しています。
日常の生活にウォーキングなどの軽い運動を積極的に取り入れ、食事の際は、特に脂肪を含む料理を減らして、食物繊維を多く摂るよう心がけましょう。


指導:順天堂大学医学部内科
    教授 河盛 隆造
企画:日本医師会
協賛:武田薬品