健康トピックス  

大切なのは家族の支え -床ずれ(褥瘡)に注意-



原因は圧迫やずれ

 床ずれは、寝返りをせず寝たきりだったり、車いすに座り続けたりするとできることがあります。
これは、お尻などに圧迫が長時間加わると、血流が途絶えて、皮膚が死んでしまうために起こります。
また、ベッドで起きあがってずれたりしてもできることがあります。
やせていたり、骨が出っ張っているとさらにできやすくなります。

こまめに体の向きを変える

 自分で寝返りや座り直しができない場合には、床ずれを起こさないよう、二時間おきくらいに体の向きを変えてあげる必要があります。
また、床ずれ予防のベッド(体圧分散寝具)を活用するのも良い方法です。
 床ずれは骨の出っ張り部のわずかな赤みで発見できますので、入浴時や着替えの際に、必ず皮膚を観察しましょう。
皮膚の赤みに気づいたら、看護師や医師に相談しましょう。

できる前に予防する

 床ずれができてしまったら、頻繁に体の向きを変えてあげ、圧迫やずれが生じないように気をつけましょう。
おむつをしている場合には、排泄物の刺激でむれたりしないように、いつも清潔を心がけてください。
また、間接が動きにくい場合は、固まらないようにリハビリに励みましょう。
 床ずれは一度起こると治りにくいものですから、予防が第一です。
そのためには、家族の熱意と協力がもっとも大切です。


指導:京都大学大学院医学研究科皮膚科学
    教授 宮地 良樹
企画:日本医師会
協賛:第一製薬