健康トピックス  

実は困ってます・・・ -尿もれ(尿失禁)-



中高年に多いひそかな悩み

 尿もれで多いタイプは二つあります。
一つは、くしゃみやせきをしたとき、重いものを持ったときなど、おなかに力が入ったときに尿がもれてしまう“腹圧性”で、女性に多いのが特徴です。
もう一つは、尿意を感じてからすぐにトイレに行かないと、がまんできずにもらしてしまう“切迫性”で、中高年の男女に多くみられます。
特に膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感、頻尿、尿失禁をともなうものを過活動膀胱と呼んでおり、最近の調査では40歳以上の8人に1人にその症状があることがわかりました。

治療で改善することも

 人に相談するのが恥ずかしかったり、体質や年のせいとあきらめてしまいがちな尿もれですが、治療によって改善できることも少なくありません。
腹圧性では、膀胱を支えている骨盤底部の筋肉を鍛える体操が有効な場合があります。
また、切迫性の場合は、膀胱の収縮を抑える薬によって症状を抑えることができます。
 尿意の切迫感や頻尿などは、膀胱炎や前立腺がんなどが原因となっていることもあります。
お悩みの方は、一度、泌尿器科を受診してみてください。


指導:杏林大学医学部
    泌尿器科教授 東原 英二
企画:日本医師会
協賛:ファイザー株式会社