排尿トラブルのもとになる病気
体内の老廃物は血液によって運ばれ、腎臓でろ過されて膀胱にたまり、尿として体外に出ます。
大切な役割をもつ尿ですが、年をとるにつれて排尿のトラブルも増えてきます。
排尿困難、尿失禁、頻尿などです。
おしっこが出にくい、出る勢いが弱い、終わるまで時間がかかる、などの排尿困難は、放っておくと尿閉や腎不全などの重い症状につながりかねません。
その原因として、男性にみられる前立腺肥大症や前立腺がん、前立腺結石、あるいは性別に関係なくみられる膀胱結石、尿管結石などがあります。
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尿失禁や頻尿の原因は?
尿失禁も悩みのタネです。
膀胱や尿道を支える骨盤底筋が弱くなって、おなかに強い力(腹圧)がかかったときに漏れる「腹圧性尿失禁」は、出産を経験した女性に目立ちます。
また中年以降の男女に多くみられる病気として、過活動膀胱があげられます。
トイレの回数が多くなる頻尿、急にトイレに行きたくなる尿意切迫感、我慢できずに漏らしてしまう切迫性尿失禁などが、その症状です。
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蓄尿症状 |
何回もトイレに行く(頻尿)
夜間にトイレに行きたくなる
急にトイレに行きたくなる(尿意切迫感)
我慢できず漏らしてしまう(切迫性尿失禁) |
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排尿症状 |
排尿に時間がかかる
尿の勢いが弱い
おなかに力を入れないと尿が出にくい
尿が出ない(尿閉) |
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前立腺肥大症と過活動膀胱
一方、前立腺肥大症の下部尿路症状には「蓄尿症状」「排尿症状」と「排尿後症状」があります。
これらの症状の一部は過活動膀胱と同じなので、男性では前立腺肥大症だけなのか、過活動膀胱を合併するのか、それとも過活動膀胱だけなのか、の区別が特に問題になってきます。
排尿時にトラブルを感じたら、早めに医師の診察を受けましょう。
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