健康トピックス  

やせすぎも問題-正しいダイエット-



若くても骨粗鬆症に!?

 思春期になると、女性は皮下脂肪が増えて体型が変わります。
しかし、細身の体にあこがれ、女性らしい体型を太ったと考えて、意味のない減量をする場合も見られます。
 体脂肪は女性ホルモンとも関係があるため、急激な減量は月経不順を引き起こし、女性ホルモンの分泌が悪くなります。
女性ホルモンのエストロゲンは、カルシウムの吸収を助けて骨量を増やす働きがあるので、エストロゲンの低い状態が続くと、骨量を増やせる大切な時期を無駄にすることになりかねません。
 また、食事制限をすると不足しがちになるのはカルシウムです。
生命維持のため、血液中で一定濃度に保たれているカルシウムが不足すると、骨や歯に貯蓄されている分から血液中に溶け出すため、やはり骨粗鬆症のもとになります。

“ダイエット”が必要ですか?

 肥満の判定にはいろいろな方法がありますが、BMIが知られています。
もう一度BMIを計算してみてください。
BMIが25未満の人は減量の必要がなく、まして18.5未満だったら、減量は健康を損ねる可能性が高くなってきます。


表 BMIによる肥満度の判定
BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]
 例):体重50kg、身長160cm(1.6m)の人は
    50÷[1.6×1.6]でBMIは 19.5
やせ   18.5未満
標準   18.5〜25未満 
肥満 1度 25〜30未満
2度 30〜35未満
3度 35〜40未満
4度 40以上

基本は食事です

 肥満が気になったら、3回の食事をきちんと守り、間食や夜食を控え、1日30品目を目標に、栄養素をバランスよく摂りましょう。
摂取エネルギーは一日1,600〜1,800kcalが目安で、カルシウムは一日に600mg必要です。
 「ダイエット」とは、本来は「食物」の意味なので、あくまでも食事の管理が主体です。
適切な食生活を守り、正しいダイエットをしましょう。


指導:久我山病院 院長 中村 幸雄
   ファウンズ産婦人科病院 勝又 木綿子
企画:日本医師会
協賛:武田薬品工業株式会社