健康トピックス  

「はしか」とあなどってはいけません。
−麻しんには予防接種を




「はしか」は子どもの軽い病気と思うかもしれません。
しかし、はいか=麻しんは重症の感染症です。
39度前後の高熱が7〜10日ほど続き、肺炎や脳炎を合併することがあります。
重い後遺症が残ったり、時には命にかかわることもあります。
麻しんウイルスそのものに効く薬はないため、今のところ有効な治療法がありません。

感染力はインフルエンザの何倍も強く、免疫が不十分だと患者さんと同じ部屋に一緒にいるだけでうつってしまいます。
2000年に大阪で流行した時の調査では、入院率は平均40%、思春期以降の患者さんでは70%を超えました。
予防法はただ1つ、予防接種で免疫をつけておくことです。

確実な予防のためには、1回接種から2回接種になり、中学1年生、高校3年生になると定期接種が無料
で受けられるようになりました(表)。
もちろん、その他の年齢でもワクチンは受けられますが、1万円前後の費用がかかります。
せっかくのチャンスです。ぜひ予防接種を受けましょう。

※一部の市町村では自己負担が必要です。

2009年度 麻しん・風しんワクチン定期予防接種対象者
第一期 生後12ヵ月以上24ヵ月未満
第二期 2003/4/2〜2004/4/1生まれ 小学校入学前1年間の幼児(2009年度内に6歳)
第三期 1996/4/2〜1997/4/1生まれ 中学1年生(2009年度内に13歳)
第四期 1991/4/2〜1992/4/1生まれ 高校3年生(2009年度内に18歳)
※第三、四期については2013/3/31までの時限措置


指導: 国立感染症研究所感染症情報センター第三室長 多屋 馨子
企画: 日本医師会
協賛: 武田薬品工業株式会社