健康トピックス  

いったいどのくらいに?-血圧を適正に保とう-



どのあたりから治療が必要?

 高血圧には自覚症状がほとんどありません。
高血圧は数値によって、「正常高値血圧」「1度」「2度」「3度」に分類され(表1)、1度以上の場合は治療が必要です。
 「正常高値血圧」については、通常は薬物治療の対象ではありませんが、メタボリックシンドロームなどのリスクがある人は、積極的に高血圧治療に取り組む必要があります。

血圧はどのくらいに下げたら・・・

 高血圧を放っておくと、血管や心臓に障害をもたらします。
それは、年齢によって異なり、また糖尿病・CKD(慢性腎臓病)などの合併症のある人、心筋梗塞後の人ではもっと低くする必要があります。
詳しくは表2をご参照ください。

表1 血圧分類 単位:mmHg
正常高値血圧 1度高血圧 2度高血圧 3度高血圧
収縮期血圧 130〜139
または
85〜89
140〜159
または
90〜99
160〜179
または
100〜109
180以上
または
110以上
拡張期血圧
日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2009より一部改変

表2 降圧目標 単位:mmHg
若年者・中年者 高齢者 糖尿病患者
CKD患者
心筋梗塞後患者
脳血管障害患者
130/85未満 140/90未満 130/80未満 140/90未満
日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2009より
時間をかけて取り組もう

 血圧を測るたびに数値に一喜一憂しすぎないようにしましょう。
おおらかな気持ちで取り組み、長い期間で徐々に下げていこうという姿勢が大切です。
人によっては適正な血圧値は異なります。
まずは家庭で血圧を測定して記録をとり、それをもとに、かかりつけの医師に相談してください。
家庭で測る血圧値は5mmHgくらい低い値が出ることを覚えておくとよいでしょう。



指導: 愛媛大学大学院医学系研究科病態情報内科学 教授 檜垣 實男
企画: 日本医師会
協賛: 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社