健康トピックス  

口の汚れが肺炎のもとに?-口腔(こうくう)内ケアのすすめ-



鼻と口には病原菌が・・・

 鼻と口は肺と消化管の入口です。
もともと鼻や口には体に害の少ない細菌や、奥に入る前にとらえられた病原菌が住みついています。
口の中が不潔になるとこれらの菌が増え、肺炎の原因になることがあります。
 体の中に病原菌が入らないよう体を守る仕組みが効率よく働くために、口の中をきれいに保つことが大切です。

口腔内ケアで肺炎を予防

 口の中を清潔にすることを口腔内ケアといいます。人口呼吸器をつけた人、老人保健施設にいる人、寝たきりの人が口腔内ケアをすると“肺炎”を減らせることがわかりました。
 高齢者は、特に口の中に残った食べ物や唾液を肺に吸い込みやすいので、口の中を病原菌が増えにくい環境にすることが、肺炎の予防につながります。

口腔内ケアの方法

 口腔内ケアには、体に安全な消毒液をつけたガーゼでこする、歯ブラシや電動歯ブラシを使う、口をすすぐ、綿棒を使うなどの方法があります。
現在の研究の結果によると、無理なく続けられればどのような方法でもよいといえます。
しかし、同時に虫歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)を治療することも大切です。



指導: 旭川医科大学呼吸器センター 教授 大崎 能伸
企画: 日本医師会
協賛: 大日本住友製薬