昨年は季節性と新型のワクチンが・・・
日本を含めた温帯地方では、毎年冬に「季節性」インフルエンザが流行しますが、昨年は「新型」と呼ばれたインフルエンザが流行の中心になりました。
季節性のワクチンはすでに製造が始まっていましたので、その途中で「新型インフルエンザ」ワクチンの製造に切り替えられました。
特に、子ども(13歳未満)は「新型」と「季節性」ワクチンそれぞれの2回接種が必要とされたので計4回の接種となり、子どもにも医療機関にも大変負担がかかりました。
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今年のインフルエンザワクチンは・・・
通常、インフルエンザワクチンは3種類のインフルエンザウイルスから作られています。
今年は、さまざまなデータを分析して、2009年にパンでミック(世界的な大流行)となり国内では新型と呼ばれていたA/H1N1亜型と季節性のA香港型(A/H3N2亜型)、B型の3種類のウイルスに対するワクチンをまとめた“混合ワクチン”が用いられることに決まりました。
特に優先接種順位が決められていないため、希望すれば誰でも受けられます。
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ワクチンは重症化予防のために
インフルエンザウイルスが体内に入り細胞に侵入して増えることを感染といいますが、発症するのはその何割かです。
ワクチンの役割は発症段階でくいとめる割合を高めることで、死亡者や重症者をできる限り減らすことが期待されています。
ただし残念ながら、もし流行したウイルスとワクチンのウイルスの性質が大きく違っていると、ワクチンの効果は落ちてしまうことになります。
予防効果の持続期間はおよそ5ヵ月であることを頭に入れたうえで、子どもや高齢者は早めに接種を受けておくといいでしょう。
ワクチンの接種を受けていても、日頃から手洗い・うがいをきちんと行い、流行時期は人混みを避けて、感染機会を減らすことはとても大切です。
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