健康トピックス  


腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気を知っていますか?



「腰部脊柱管」とはいわゆる“腰骨”で、その中を「馬尾(ばび)」という神経の束が通っています。
老化などの原因で脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されると、お尻や脚に痛みやしびれを感じたり、人によっては腰痛がおこります。
70歳以上で30〜40%の人が、腰部脊柱管狭窄症と報告されています。

安静にしていると症状がなく、
歩き始めてしばらくすると痛みやしびれで歩きづらくなり、少し休むと再び歩けるようになるのが、普通の腰痛症との違いです。
また、前かがみの姿勢(自転車をこぐ、杖をつく)になると痛みが軽くなるのも特徴です。

日常生活の注意として、姿勢を後に反らせたり、ねじるのはよくありません。
50歳以上では健康な人であっても、重いものを運ぶときは男性で体重の30%、女性では20%以内に心がけましょう。

歩けないのは年のせいだろうと、自己判断しないことが大切です。
放っておくと治りにくくなりますので、おかしいと思ったら、かかりつけの医師に相談してください。



指導: 久留米大学医学部整形外科教授  永田 見生
企画: 日本医師会
協賛: 大日本住友製薬