2003.09.20
第21回放送分『がん検診』 ゲスト:金子 洋一ドクター


二見いすず: 今週と来週のテーマは「乳がん」です。
お話いただきますのは、鹿児島県医師会の金子 洋一(かねこ よういち)ドクターです。
今週もよろしくお願い致します。


金子洋一Dr: こんにちは。

二見いすず: お願い致します。
金子さんは乳がんの専門医でいらっしゃるんですが、まず、乳がんの現状といったものを簡単にお話いただけますでしょうか。

金子洋一Dr: はい。
日本では最近、乳がんが非常に増えております。
全国で約3万5千人の人が乳がんにかかるといわれております。
そして更に、約1万人前後の人が毎年乳がんで命を落としております。
でも、欧米に比べるとまだまだ少なく4分の1位の数字だと言われております。
でも、日本では今後欧米にどんどん近づくような傾向があります。
どんどんこれから増えてくるがんということがいえます。

二見いすず: その今後増加傾向にあるというのは心配なことなんですが、では何故乳がんは発症するのでしょうか。

金子洋一Dr: 乳がんの発生する原因というのは色々あるんですが、まず食事。
欧米化の脂肪分の多い食事。
それから、子どもの出生が少ない。
あるいは子どもがいないといった女性。
職業婦人などが非常に乳がんになる原因というふうに言われております。
30代から発症しはじめて40代が一番多い年代になっております。

二見いすず: 欧米ほどではないにしてもだんだん増えてきているということは私たちの生活習慣とか食生活とか欧米化しているということも一つはあるんでしょうか。

金子洋一Dr: それがやはり一番大きな要素だと思っております。

二見いすず: さて、どのがんもそうだと思うのですがやはり乳がんについても検診を受けるということはとても大切なことなんでしょうね。

金子洋一Dr: そうですね。
他のがんに比べて乳がんというのは比較的治りのいいがんなんですけれども、それでもやはり命を落とすという人が年々増えております。
それでやはり早期に、あるいはごく小さいうちに発見すれば100%治ります。

二見いすず: 年代的にも先程、その30歳から40代というお話がありましたのでほんとに女性にしてみればこれからという年代ですので、早く見つけて早く治療をということですけれども、最新の検診方法もいいものがあるだそうですね。

金子洋一Dr: そうですね。
鹿児島県でも最近導入されてきたのですが、マンモグラフィといって乳房を詳しく見る検査があります。
この検査で乳房を見ますと非常に早期の、あるいはごく微小ながんが発見されます。
そういうがんで発見されるとほとんど完治いたします。

二見いすず: あらためてがん検診の大切さがわかりましたけれども、来週またマンモグラフィについて詳しくお話下さい。
お願い致します。

金子洋一Dr: はい。
わかりました。


二見いすず: お話は、金子洋一ドクターでした。
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