二見いすず: 今月のテーマはスポーツ外傷です。
お話いただきますのは、鹿児島県医師会の桑畑 昭洋(くわばた あきひろ)ドクターです。
桑畑さん、よろしくお願い致します。

桑畑昭洋Dr: はい。
よろしくお願いします。

二見いすず: 今月はスポーツで発生する怪我、スポーツ障害、スポーツ外傷についてお話いただいてまいりましたが、今日はまとめということでお願い致します。

桑畑昭洋Dr: はい。
スポーツというのは、少年から老年までずっとやるわけですから、少年のスポーツに限らず、どの年代あらゆるスポーツにおいて外傷というのは起こりえるわけです。
今まで申し上げましたように、外傷・障害が起こらないようにするにはどうしたらいいかが課題になるわけです。
これはスポーツをしているプレイヤーだけの問題ではなくて、指導者やスポーツ団体が安全に対する意識改革を行って、事故に対する予防体制をとるということや、外傷発生の原因を早く究明してそれに対する安全対策を考えるということですね。
また年齢や性別・体力・障害などに配慮した指導が必要だと思われますね。
また、プレイヤーは自分の体調に正直になるということです。
まず体調が悪い時にはプレーしないということも大事なことだと思います。
特に中高年のスポーツにはこのことは大いに必要なことだと思われます。
体調が悪いと大きな事故に繋がることが多いですからね。

二見いすず: はい。
休む勇気というのも必要なってくるということですね。

桑畑昭洋Dr: そうですね。

二見いすず: スポーツ障害・スポーツ外傷、これからについて桑畑さんはどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

桑畑昭洋Dr: 外傷というものはないにこしたことはないんですね。
現代のプロスポーツ全盛時代ではですね、本来レクリエーションスポーツでよい年少者が競技スポーツ面の割合が高くなっていますね。
色んな大会がありますから、いたしかたがないといえばないんですけど、あんまり勝負にこだわり過ぎますと今度は負けたときにですね、練習が足りないからだということになって、また、練習時間が長くなってその結果怪我をしてしまう。
これは非常にまずいことだと思いますね。
年少のころは底辺を広くもっていろんなスポーツを楽しみながら行ってですね徐々に種目を絞っていく、ピラミッド型というんですかね。
こういうやり方がいいんじゃないかと考えますね。
年少時に故障のあった選手は、故障が軽ければいいわけなんですけど、何ヶ月もかかるような故障を持った選手というのはですね、上に行くにつれてレギュラーになる確率が下がるというデータもあるんですよね。
この類の怪我はですね、指導者や親の努力である程度防げますから、かねての練習も気をつけてもらいたいと思いますね。

二見いすず: スポーツをする子どもさん本人だけでなく、やはり周囲も体の調子には十分気をつけるということが大事なんですね。
わかりました。
四週にわたって貴重なお話をいただきました。
桑畑昭洋ドクターでした。
ありがとうございました。

桑畑昭洋Dr: はい。
どうもありがとうございました。

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