二見いすず: 今月のテーマはインフルエンザです。
風が冷たくなって参りまして、そろそろ気がかりな季節です。
今日から2回にわたってお話をいただきますのは、鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだ たくや)ドクターです。
池田さんよろしくお願い致します。

池田琢哉Dr: お願い致します。

二見いすず: 池田さんは2回目のご出演になりますが、今回はインフルエンザということなんですが。
そもそも風邪とインフルエンザというのは違うものなんでしょうか。

池田琢哉Dr: 普通の風邪は、のどの痛み、鼻水、せき、あるいは発熱もあるわけですけども、発熱はどちらかといえばインフルエンザよりちょっと低いですね。
それからあまり重症化するということはありませんね。
ところが、このインフルエンザは、普通の風邪の症状にあわせて39度以上の発熱、あるいは頭痛・関節痛・筋肉痛など全身症状が強くでるわけです。
更に、気管支炎、肺炎、あるいは子供では、中耳炎・熱性痙攣あるいは場合によっては脳炎などを起こすことがあるわけですね。
重症化しやすいということなんです。

二見いすず: それは怖いですね。
そして、そのインフルエンザにかからないためには私どもはどうすればいいんでしょうか。

池田琢哉Dr: 予防の基本は流行前に予防接種を受けることが大事だと思います。

二見いすず: 予防接種を受けることですね。

池田琢哉Dr: そうです。
子供とか大人ではですね、できれば2回接種がいいと思います。
1週間ないし4週間、間隔をあけて受けて頂ければと思います。
また12月中に、流行前に済ませておくということが非常に大事なんじゃないかと思います。

二見いすず: その他には何か予防の手立てはありますでしょうか。

池田琢哉Dr: あと、インフルエンザが流行してきたら、できるだけ人ごみを避けていただく。
外出する場合には、できるだけマスクをかけていただくということ。
疲れがたまらないようにする。
睡眠不足にならないようにする。
帰宅時にはうがい・手洗いを是非していただきたいと思います。
それから、部屋の温度も、あまり乾燥するとよくないんですよね。
部屋の温度は20度位で、湿度は60%位に保っていただくといいですね。

二見いすず: その辺は、普通の風邪予防とも同じ部分なんですね。

池田琢哉Dr: そうですね。

二見いすず: 高齢者の方の予防接種なんですが。
これは義務付けられているというふうにお聞きしたのですが。

池田琢哉Dr: 平成13年度に予防接種法が変わったんです。
65歳以上の方あるいは心臓・腎臓・呼吸器等に障害のある60歳から64歳の方。
この方達は、予防接種法によりまして定期の予防接種を受けるようになっているわけです。
費用の一部はですね、公費が負担となっています。
公的負担ですね。

二見いすず: 例えば自分のかかりつけのお医者さんは、自分が住んでいる町ではなくてお隣の町なんですが、予防接種は受けられるだろうかということもあるだろうかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

池田琢哉Dr: 鹿児島県では、行政と県医師会が協力いたしまして、96市町村のうちの73市町村で、その市町村を乗り越えてどこでも受けられるようになっておりまして、費用については自治体にお任せしております。

二見いすず: それではその辺も気軽にご相談頂ければよろしいですね。

池田琢哉Dr: そうですね。

二見いすず: はい。
わかりました。
さて、池田さん来週はどういうお話になりますでしょうか。

池田琢哉Dr: 今年の1月から7月まで、世界的に猛威をふるったSARSと、あわせてインフルエンザについてお話したいと思います。

二見いすず: はい。
来週もよろしくお願い致します。

池田琢哉Dr: お願いします。

二見いすず: お話は鹿児島県医師会の池田琢哉ドクターでした。