二見いすず: | 先週からインフルエンザについてお話をいただいております。 鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだ たくや)ドクターです。 今週もよろしくお願い致します。 |
池田琢哉Dr: | お願い致します。 |
二見いすず: | 先週はインフルエンザの症状等についてお話を頂きましたが、今日はインフルエンザとSARSについてということですが。 SARSは怖いですね。 |
池田琢哉Dr: | そうですね。 今年の1月から7月まで世界で流行して約9,000人の方がかかられたわけです。 そのうちの9.6%の方が亡くなられました。 SARSの感染経路は一般的には、飛沫感染・接触感染が主だろうと考えられているわけです。 潜伏期間ですが、いわゆるうつってから症状がでるまでの期間というのはだいたい2日ないし10日間というふうに考えられているわけです。 ですが、この間は一般的には感染しないだろうと言われているわけです。 |
二見いすず: | そのSARSの特効薬といったものはどういった状況なんでしょうか。 |
池田琢哉Dr: | そうですね。 今のところSARSの特効薬というのは無いんです。 インフルエンザが疑われる場合は、外来で迅速診断というのがありまして、15分から20分位で診断がつきます。 それをすることによってインフルエンザの特効薬、いわゆるウイルス剤があるんです。 それを使うことができるわけですね。 SARSではないということです。 |
二見いすず: | はい。 SARSの最初の症状とインフルエンザの最初の症状はよく似ているんですよね。 |
池田琢哉Dr: | そうですね。 インフルエンザは大体1週間程度でよくなるんです。 ところが、SARSは、2週間目くらいからだんだんひどくなってくるんです。 肺炎を起こして、呼吸困難を起こしていくというふうにだんだん症状が進んでいくというのが特徴です。 |
二見いすず: | はい。 本当にお話を聞いていますと、怖い病気なんだというふうに思うんですが。 もし、自分はSARSにかかっているのではないだろうか、あるいはいろいろな不安をお持ちの方は、まずどうすればよろしいでしょうか。 |
池田琢哉Dr: | その場合は、すぐ医療機関を受診するのではなくて、かかりつけのお医者さん・保健所に、すぐ電話を入れられてまず相談をすると、それから次の行動をとって頂きたいと思います。 |
二見いすず: | そこで、「こうして下さい。」「こうした方がいいですよ。」という指示がいただけるんですね。 |
池田琢哉Dr: | そうですね。 |
二見いすず: | まずは電話をして相談するということが大切なんですね。 はい。 わかりました。 SARSとインフルエンザの初期の症状が似ているというのも大変気になることなんですが、まずはこの冬インフルエンザにかからないことが一番だと思うのですが、まとめとして予防を改めてお願い致します。 |
池田琢哉Dr: | はい。 まず基本的には、予防接種を2回受けて頂きたいということです。 それも12月いっぱいにお願いしたいと思います。 |
二見いすず: | 流行の前にですね。 |
池田琢哉Dr: | そうですね。 それから人ごみを避けること。 人ごみに出る場合には、マスクをしていただきたいということ。 疲れをためない、睡眠を十分にとるということ。 外出から帰ってきた場合は、うがい・手洗いをしていただくということですね。 これを是非お願いしたいと思います。 |
二見いすず: | いずれにしても、自分で予防できるところもありますので、睡眠・栄養、やっぱり摂生をさけるということでしょうか。 |
池田琢哉Dr: | はい。 そうですね。 |
二見いすず: | はい。 池田さん2週にわたり貴重なお話を頂きました。 どうもありがとうございました。 |
池田琢哉Dr: | ありがとうございました。 |
二見いすず: | お話は鹿児島県医師会の池田琢哉ドクターでした。 さて、MBCラジオのホームページ・このコーナーにご協力いただいております鹿児島県医師会のホームページでもこの番組のバックナンバーがご覧いただけます。 休日当番医等の情報も出ていますので是非こちらへもアクセスしてください。 来週は「アルコール依存」についてお送り致します。 |