2004.8.7
第67回放送分『熱中症』 ゲスト:有村敏明ドクター


二見いすず: 今年の夏は特に暑い日が続いているように思います。
そこで、今週と来週は「熱中症」について伺って参ります。
お話は鹿児島県医師会の有村敏明(ありむら としあき)ドクターです。
有村さんよろしくお願い致します。

有村敏明Dr: 皆さんおはようございます。
よろしくお願い致します。

二見いすず: 有村さんは、現在、鹿児島市医師会病院に勤務していらっしゃいますが、昨年もこの時期にお話を伺いました。
改めて、熱中症とはどういったものか教えていただけますか。

有村敏明Dr: はい。
わかりました。
今年の夏は本当に暑いですね。

二見いすず: 暑いですね。

有村敏明Dr: 本当に35度の日々が続いて、真夏日が毎日続いております。
それで、熱中症の患者さんもやっぱり増えています。
私の所の施設にも2〜3人来られました。
それでは、その熱中症につきまして、どういうのがあるか少し説明したいと思います。

二見いすず: はい。
お願いします。

有村敏明Dr: 4つございまして、一番軽い段階からいきますと、日射病、熱痙攣、これはちょっとこむら返りとかそういう形で、熱はそんなに上がってこないんですけど、痙攣を起こす。
これを熱痙攣といいます。
それから、熱疲労、最後に熱射病。
これになりますと、40度の体温を超える、もしくは40度近くになります。
特に熱射病におきましては、おしっこが出ない、呼吸が苦しくなるとか、そういうふうな体の臓器の障害といいますけど、そういうものを来たすことがありまして、これは命に関わる重大な状況になります。

二見いすず: そうならないうちに手当てをするということが大切ですね。

有村敏明Dr: そうです。
本当に一番大事ですね。
早く病院にいくということが大事だと思います。

二見いすず: それにしても有村さん、どうしてこんなに夜も気温が下がりませんし、暑いんでしょうね。
そのせいで、熱中症の患者さんが増えているんだろうと思うんですが。

有村敏明Dr: そうですね。
やっぱり、現代の社会でしょうね。
つまり、昔は朝6時とか5時とかだと温度が低くなっていたんですが。

二見いすず: そうですね。
昔はちょっと涼しい風がありましたですね。

有村敏明Dr: そうですね。
涼しい風がありましたね。
今は、いわゆる都会では特にそうでしょうけど、ヒートアイランド現象といいまして、コンクリートのせいでなかなか熱が下がらない。
いわゆる気温が下がらない。
ましてや、クーラーの室外機から出てくる熱で、ますますそれが助長されると。
これがなかなか熱中症も下がってこない、蒸し暑いそういう原因になるもとじゃないかなあと我々は思っております。

二見いすず: 快適に過す一方でそういうつけがまわってきているかもしれませんね。

有村敏明Dr: そういうことですね。

二見いすず: さて、夏は暑さで疲れやすいという方も多いと思うんですが、何か食べる物で栄養補給をするとすれば。

有村敏明Dr: そうですね。
特にビタミン系等を補うということが大事ですね。
特に疲労回復というのは、ビタミン剤を飲めというのではないんですよ。
やっぱり食事で摂らないといけないと思うんですが、鹿児島には特に黒豚。
これはビタミンB1をたくさん含んでいますね。
ましてや、にがうりですね。
これもなかなか同じようにビタミンを含んでいますね。
こういう身近な食品がございますので、召し上がっていただきたい。
予防の一つになると思います。

二見いすず: 積極的に摂っていただきたいと思います。
さて、来週はどのようなお話をしていただけますか。

有村敏明Dr: そうですね。
来週は、実際なった時にどういうふうに対応するか、対処・予防についてお話したいと思います。

二見いすず: 是非来週もお聞き頂きたいと思います。
ありがとうございます。

有村敏明Dr: こちらこそ。

二見いすず: ありがとうございました。
鹿児島県医師会の有村敏明ドクターでした。