二見いすず: | これから3回に渡って今の季節にピッタリのテーマ『冬のスキンケア』について伺って参ります。 お話しは、鹿児島県医師会の神崎 保(かんざき たもつ)ドクター です。 神崎さん、よろしくお願い致します。 |
神崎 保Dr: | よろしくお願い致します。 |
二見いすず: | 今週は特に女性の悩みとでも申しましょうか『手荒れ』について伺いたいと思いますが、この手荒れの『原因』と言ったものが考えられるんでしょうか。 |
神崎 保Dr: | はい。 一番大きなのは手が乾燥してくる。 なぜかというと冬の空気は冷たく乾燥している。 そうすると手の湿気が空気中に逃げて行く。 そうすると結果的に皮膚が乾燥してくる。 そうすると手がバリバリに荒れてくる。 これが冬の手荒れの大きな原因ですね。 |
二見いすず: | 特に、ご家庭の主婦の場合は、水仕事が多いですよね。 |
神崎 保Dr: | はい。 その通りで、水に手をつけますとお湯でも同じですけども、一次的にその水が皮膚に入っていきますので、湿って気持ちいいのですが、問題はそこから出て一旦入った湿ったいい水が当然空気が乾燥していますから外に出ていきます。 出ていくときに、もともとあった皮膚の中の水までつれて出ていくものですから結果的に、以前よりもっと乾いた皮膚になってくる。 それを何回も何回も繰り返すうちに、どんどん皮膚の水が減ってきてバリバリに荒れてくる。 そういうことになっています。 |
二見いすず: | 一瞬、瞬間的に水仕事の後にしっとりしているような気がするのですが、その後が大変なんですね。 |
神崎 保Dr: | そうなんですね。 |
二見いすず: | 有効な対策というのは何かありますでしょうか。 |
神崎 保Dr: | 一番大切なのは、手を水につけないということですね。 水につけることによって乾燥してバリバリになりますから、なるべく水仕事はしない、お湯仕事もしない。 するとしたら、家庭の仕事いろんなことでも、出来たらゴム手袋・ビニール手袋をはめて水に触る。 朝、昼、晩と一日三回茶碗を洗うことはせずに、朝、昼の茶碗・お皿はバケツの水に入れてとっておいて、夜、一度に洗ってしまうと。 そのほうが、肌のためにはいいですね。 |
二見いすず: | 台所を預かる奥様にとっては、怠けもののように思われるかもしれませんが、この季節は回数を減らすということが。 |
神崎 保Dr: | そうですね。 その通り。 冬の場合は、手の荒れる奥様は、怠けものになって下さい。 これが一番いい。 ご主人もよろこばれます。 |
二見いすず: | 手袋ですが、やはりビニールの手袋だけでよろしんですか。 |
神崎 保Dr: | 出来れば、木綿の薄い手袋がありますので、その薄い手袋をはめたうえに、ビニール、またはナイロンか何かの手袋をはめられたほうがいいですね。 といいますのは、素肌でビニール手袋・ゴム手袋に手を入れますと自分の手の汗で、ぐしゃぐしゃになってきます。 先ほどいったように、余分な水の汗が出ていくときに、肌の水をとっていきますので、結果的によくないということですね。 |
二見いすず: | また来週お願い致します。 |
神崎 保Dr: | はい。 ありがとうございます。 |
二見いすず: | お話は、鹿児島県医師会の神崎 保(かんざき たもつ)ドクターでした。 |