2005.4.9
第102回放送分『漢方』 ゲスト:徳留一博ドクター


二見いすず: 『今月は『漢方』をテーマにうかがっております。
お話は鹿児島県医師会のとくどめ かずひろドクターです。
徳留さん、今週もよろしくお願い致します。』

徳留 一博Dr: 『はい。よろしくお願い致します。』

二見いすず: 『先週は高齢者に漢方が優しいというお話でした。
さて、今日はどんなお話でしょうか。』

徳留 一博Dr: 『今日は『生活習慣病と漢方』というテーマでお話ししたいと思います。
二見さんは人間ドックなどで脂肪肝とか、糖尿病予備軍ですねと言われた事はありませんか?』

二見いすず: 『今のところまだないんですが。
気になるところはいろいろありますけれども。』

徳留 一博Dr: 『病気には、インフルエンザに感染するとか怪我をするといった外部からの影響によって起きる病気と、動脈硬化など体の内側から起こるものとがあります。
生活習慣病とは、食習慣、運動、休養、タバコ、アルコールなどの生活習慣が、病気の発症、進行に関係している症候群と言われております。
糖尿病、高血圧、高脂血症、肝機能障害、肥満、脳梗塞、狭心症などの原因、病気を進ませるものに生活習慣が大きく関係しているようです。』

二見いすず: 『生活習慣病というのは最近良く耳に致しますし、こういう生活習慣は改善しなくてはと気にしていらっしゃる方もあるかと思うのですがこの生活習慣病にも、漢方は有効なんですか?』

徳留 一博Dr: 『はい、そうです。
例として、脳卒中や心筋梗塞で考えてみましょう。
脳硬塞の心筋梗塞も、原因は複雑ですが、血管が詰まる病気です。
血管の詰まりは血液が濃ゆくなって引き起こされます。
この状態を漢方の考え方で於血といいます。
於血とは、サラサラと流れるべき血液がサラサラと流れない状態です。 
於血がひどくなると脳梗塞、心筋梗塞が起こりやすくなります。
漢方には血液をサラサラと流れるようにする『駆於血剤』がたくさんあり、生活習慣病の治療に役立っております。
この於血は自分の体を観察すると分かるところがあります。
それは顔色がどす黒くなってはれぼったい、目の下のくま、舌や歯茎が赤紫になる、手の平が赤い、皮膚がかさつき、打ち身ができやすい、足の静脈瘤がひどい、などこのようなところが自分にあったら生活習慣病ではないかと考えて腹八分や、ウォーキングを心掛けたり、体にあった『駆於血剤』を漢方専門医に相談してみたらいかがでしょうか。』

二見いすず: 『於血というのはサラサラと流れるべき血液が流れない状態のことをいうというお話でした。
そしてチェック項目もご照会いただきましたので、ぜひ皆さんも気をつけてみて頂きたいと思います。
徳留さん、来週も引き続きよろしくお願いします。』

徳留 一博Dr: 『はい、わかりました。』

二見いすず: 『お話しは、鹿児島県医師会の とくどめ かずひろ ドクター でした。』