2005.4.30
第105回放送分『漢方』 ゲスト:徳留一博ドクター


二見いすず: 『今月は『漢方』をテーマにお聞きしてまいりました。
お話は鹿児島県医師会のとくどめ かずひろドクターです。
徳留さん、今週もよろしくお願い致します。』

徳留 一博Dr: 『はい。よろしくお願いします。』

二見いすず: 『今日が最終週になりました。
今日はまとめということでお願い致します。』

徳留 一博Dr: 『はい、わかりました。
先ず漢方は、高齢化社会に適した治療方法であるということをお話し致しました。
体力や免疫力が低下した高齢の方に、何種類もの薬を与えるのはいささか無理があると思われます。
漢方の考えである『異病同治』という観点から、一つのお薬で患者さんの持つ、たくさんの症状を改善していこうとする漢方治療は、まさに高齢化社会を迎えた今、求められているものと思います。
そして、次の週は生活習慣病と漢方というテーマで、血液の粘りっ気が増して起こる脳卒中や心筋梗塞などの病気も漢方の『於血』という考え方を用いれば、血液がサラサラと流れるようになり、重大な病気にも罹りにくくなるというお話しをしました。』

二見いすず: 『駆於血剤』を用いる、そういうお話しをしていただきました。
あの、女性特有の『血の道』についてのお話しもしていただきましたね。』

徳留 一博Dr: 『はい。
月経困難症や更年期障害といった、女性の病気は、古い時代から用いられる中将湯や実母散などの漢方薬が今でも大変活躍しております。
漢方は、心身共にデリケートな女性には持ってこいの医療であるとも言えます。
そして先週は『痛みと漢方』というテーマで、『風』『寒』『湿』という漢方の考え方から、長引いたり、なかなか良くならない肩、腰、膝の痛み、頭痛にも漢方は有効で、対処していく方法があることをお話ししました。』

二見いすず: 『はい。
本当に漢方は、自然の摂理に基づいた治療なんだなとう気がお話をうかがっていて致しました。
そして、徳留さんからもう一つお話しがあるということですね。』

徳留 一博Dr: 『はい。
今年は花粉症が例年になく大発生しております。
このようなアレルギー症状や、これから夏になりますが夏になって起こる夏バテなどにも漢方は大変有効です。
このような症状が長年続いている方は一度、漢方の専門医を受診されてみたらいかがでしょうか。』

二見いすず: 『漢方薬の名前というのは大変読み方が難しいのですがでも、身近な食材の中から使われているものもたくさんあるようですよね。』

徳留 一博Dr: 『はい。
しょうがとか、みかんの皮とかいろいろ使われております。』

二見いすず: 『はい。
昔からの生活の知恵が漢方薬につながっているところがあるということで少し身近に感じてまいりました。
徳留さん、5週に渡って貴重なお話し、ありがとうございました。』

徳留 一博Dr: 『ありがとうございました。
漢方薬と漢方治療が身体に優しく、身近なものであることをご理解戴けたら幸いです。』

二見いすず: 『はい。ありがとうございます。
お話は鹿児島県医師会のとくどめ かずひろ ドクター でした。