2005.8.6
第119回放送分『性感染症』 ゲスト:内村 道隆ドクター


二見いすず: 『今週まで『性感染症』についてお聞きします。
お話しは、鹿児島県医師会の 産婦人科医 うちむら みちたか ドクター です。
先週は、女性の場合、性感染症が原因で将来、不妊症や子宮外妊娠になる恐れがあるということでした。
最終週の今日はその予防策とまとめということで内村さんにお聞きしました。』

内村 道隆Dr: 『性感染症の予防策と言えば、エイズウィルス感染の予防策としても最も有効とされているコンドームの使用が挙げられますが、感染症の種類によっては、コンドームでカバーされた以外の部分が接触することで感染する場合もあるため一概に性感染症全てに有効とは限りません。
性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウィルス感染症、淋菌感染症、尖圭コンジローマ、トリコモナス感染症等これらの感染症の症状などについてはインターネット上で検索したり、お近くの保健所等に置いてあるパンフレット等を参照して戴きたいと思います。
もし何か異常を感じたら、恥ずかしがらずにお近くの専門医を受診される事をお勧めします。
最大の予防策は性交渉を避けることなのかも知れませんが、成人も子供も、自分の性行動に責任を持つことこそ大切な予防策だと思います。
性感染症に限らず、未成年者が夏休みなど長期の休み明けに症状を発症し、受診する傾向が多いことは事実です。
夏休み真っ最中の今だからこそ、家族で、そして地域で、一度性感染症について話しさらに、妊娠の可能性についても話しておくべきです。
安易で無防備な性行動は、エイズウィルス等に感染する危険性を一気に高めます。
確かに近年では、エイズウィルス感染によりエイズを発症しても、薬を常用することによって延命効果は飛躍的に改善しました。
しかしその治療費は決して安いものではなく、経済的負担と、薬の副作用から来る体調不良などによって、職場を失ったり、学校に通うことが出来なくなるなど、一般的な生活が送りにくくなることも、また事実です。
どうか、そのようにならないためにも、成人も未成年も、責任ある生活を送ることが大切だと思います。
なにはともあれ、安易な性行動そのものが、望まない妊娠を招いたり、性感染症を発症する可能性があることを十分知っておいて、自分自身、さらにはパートナーのことを思い遣ることが、一番大切だということを、夫婦でそして家族で、真剣に話し合って戴きたいですね。』

二見いすず: 『3週にわたって内村さんには貴重なお話しをいただきました。
番組をお聞きの、特に若いみなさん。このテーマをどうか真面目に受け止めて、楽しい夏休みを過ごして戴きたいと思います。そしてまたぜひ、ご家庭で話し合う機会を作ってください。
お話しは、鹿児島県医師会の産婦人科医『うちむら みちたか』ドクターでした。』