2005.8.27
第122回放送分『熱中症』 ゲスト:年永 隆一ドクター


二見いすず: 『ドクタートーク。
今週まで『熱中症』についてうかがってまいります。
お話しは、鹿児島県医師会の年永 隆一(としなが りゅういち)ドクター です。
年永さん、今週もよろしくお願いします。 』

年永 隆一Dr: 『はい、よろしくお願いします。』

二見いすず: 『年永さん、二週に渡って熱中症についてお話し戴いて来ましたが、本日はそのまとめということでお願いします。』

年永 隆一Dr: 『はい、わかりました。
熱中症は、軽い場合は冷たいタオルで頭を冷やしたり、水分を補給して安静にしていれば回復してくるんです。
しかし、非常に重い場合、どうしても点滴が必要になってきますし、ひどい場合には脳障害や麻痺が残るなどの後遺症の恐れや、最悪のケースでは亡くなることさえある恐ろしい病気でございます。
こういったことをみなさん認識していただいていない方が多いんですけれども、ぜひ、皆さん知ってください。
これは予防が大事ですので、その分はスポーツドリンク。
これは水分と塩分が入っておりますけれども、こういったもので補充することが大事だろうと思っております。
でもどうしてもやむを得ず炎天下に外出したりスポーツ、あるいは仕事などされる時には帽子、あるいはタオル、長そでなどで日光を遮断していただくことが大事でございます。
そして、飲酒、睡眠不足、疲れた状態での海水浴あるいはゴルフなどといったものは自殺行為であるということを知っていただきたいと思っております。』

二見いすず: 『前回お話していただきましたが、普段から栄養のあるものをバランスよく摂るということも大事になるんですよね。』

年永 隆一Dr: 『はい。
鹿児島では昔から黒豚、あるいはニガゴリなどといったものがございますけれども、こういったものもビタミンがいっぱい含まれておりまして熱中症予防には非常に良い食材だと思っております。』

二見いすず: 『はい。わかりました。
そして昨年の長渕剛さんの桜島野外ライブに、7万人のみなさんが集まって行われましたが、年永さんは医療班として参加されたそうですね。』

年永 隆一Dr: 『はい。1年前でございますね。
ご存知の通り、全国から7万人を超える人が桜島に集まってこられました。
一晩、暑い中でライブ行われましたけれども、やはりその時ですけれども、熱中症の患者さんも70名以上でております。
屋外で炎天下から一晩限りのイベントですけれども、どうしても疲れがあったり、汗をかきすぎまして熱中症になられる方が多くいらっしゃったんだろうと思っております。
しかし、炎天下の中、みんな集まりましてイベントをするということのすばらしさを感じました。
でもまた、その怖さというのも実感しました。
でも、またあのようなイベントが行なわれるなら、医療ボランティアとして是非参加したいですね。』

二見いすず: 『はい。わかりました。
熱中症。暑さに対しましてみなさん怖いという認識をもってもらいたいと思います。
3週に渡って年永さん、貴重なお話し、ありがとうございました。』

年永 隆一Dr: 『こちらこそ。』

二見いすず: 『お話しは、鹿児島県医師会の 年永 隆一(としなが りゅういち) ドクターでした。』