2005.12.10
第137回放送分『胃がん検診』 ゲスト:瀬戸山史郎ドクター


二見いすず: 『先週から『がん検診』をテーマにお送りしています。
今週も鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやま しろう)ドクターをゲストにお迎えしています。
瀬戸山さん、今週もどうぞよろしくお願いします。』

瀬戸山史郎Dr: 『どうぞよろしくお願いします。』

二見いすず: 『先週は肺がんについてお話を伺いましたが、今日は『胃がん』についてお話をしていただけますか。』

瀬戸山史郎Dr: 『今、胃がんに罹患している患者さんは、すべてのがん患者の中では一番多くて、全国で約12万人と言われています。
ところが最近、胃がんは早期の段階で発見されるようになり、鹿児島県民総合保健センターで行っている集団検診で発見される早期がんの比率は6割を超えておりまして、死亡者も年々減っており、全国でも第46位で非常に良好な結果ですね。
そして、一つの指標として、5年生存率というのがあるんですが、鹿児島県内でも約87%と、非常に予後もよいわけですね。
ですから是非県民の皆さんには怖がらずに早めに検診を受けていただきたいと思います。』

二見いすず: 『先週伺いました肺がんに比べて、早期発見が多いということなんですね。』

瀬戸山史郎Dr: 『ただですね、がん検診の受診率が全国平均を上回る17%という県民が受診していますが、われわれの目標30%以上にはまだ及びませんので、まずはもっと多くの方が検診を受診していただきたいと思います。』

二見いすず: 『まずは検診を受けることが大事だということを申し上げたいと思います。
そして、胃がんになってしまう要因には、どんなことがあるのでしょうか。』

瀬戸山史郎Dr: 『これはですね、今までのいろんな研究で塩分の過剰摂取、ということが挙げられております。
現在、県民一人あたりの塩分摂取量が全国平均の12.3gに比べて少ないことは事実ですが12.1gという統計が出ており、これを10g以下に抑えることが大事じゃないかと思います。』

二見いすず: 『そういったことなら、毎日の生活の中で、すぐに改善できそうですね。』

瀬戸山史郎Dr: 『そうですね。
塩からいものを食べないと。
もう一つの要因には野菜・果物の不足が挙げられます。
とくに緑黄色野菜というのは、ベーターカロチンといいまして、発癌予防作用があるのですが、現在、県民一人あたりの平均摂取量は93gなんですね。
これは120gが理想と言われております。
もう1つは果物ですね。
ビタミンCがたくさん入っています。
これを1日200g摂ることを心がけていただきたいと思います。』

二見いすず: 『あと30%ぐらいがんばってくださいということですね。
食生活は、心がけ次第で随分変わるものですから、是非お気をつけいただきたいと思います。
食生活と、そしてやはり瀬戸山さん、検診が大切ですね。』

瀬戸山史郎Dr: 『もう、とにかく早めに検診を受けていただくということが大事だと思います。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやま しろう)ドクターでした。』