2005.12.24
第139回放送分『インフルエンザ』 ゲスト:馬場泰光ドクター


二見いすず: 『今週と来週は『インフルエンザ』について、鹿児島県医師会の馬場泰光(ばば・やすみつ)ドクターにお話を伺います。
馬場さん、どうぞよろしくお願いします。』

馬場泰光Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『今年の冬は早い時期から鳥インフルエンザの話題も大きく扱われて、インフルエンザの流行がとくに気になるのですが如何でしょうか。』

馬場泰光Dr: 『鳥インフルエンザに関して、現在確認されているのは中国等の事例で、
鶏から人に感染したケースに限られます。
将来的には、ウイルスが変異して人から人への感染も考えられていますが、今のところ、まだ人から人への感染は確認されていません。
また鳥インフルエンザに関しては伝播防御対策、かつ、もしも患者さんが発生した場合の対応等について、国家規模で対策がとられていますので、まず大丈夫だと思います。』

二見いすず: 『少し安心しました。
ところで、インフルエンザのとくに初期は風邪と見分けがつかないこともあるようですね。』

馬場泰光Dr: 『インフルエンザも風邪のひとつなのですが、インフルエンザウイルスという病原体がハッキリしている風邪というわけです。
一般的な風邪と比べて症状が激烈で、高熱や全身の倦怠感、頭痛、節々の痛みなどがひどくきついです。
また咳、鼻水などは軽微なことも多いです。
ですから、風邪とは別に扱われる場合が多いようです。』

二見いすず: 『ではインフルエンザ予防についてお話をお願いします。』

馬場泰光Dr: 『予防なのですが、まずはワクチンの接種です。
年齢によって効果が違いますが、おとなは1回の接種でいいとされています。接種後2〜4週間ほどで効果が出てきて、半年ぐらいは免疫効果があるといわれています。
子どもの場合は1〜4週間あけて2回の接種を行っています。
子供の基礎免疫が低いために、成人ほどではありませんが、ある程度
の予防効果は期待されると言われております。
ワクチンは毎年、WHOの予測に基づいて、複数の流行株に対応したワクチンが作られています。
鳥インフルエンザ等、新型のウイルスには現行ワクチンは無効ですが、A型B型には有効ですので、特に高齢者の方々には接種をおすすめします。
ただ、卵アレルギーの方、妊娠初期の方は、ワクチン接種を避けた方がよいとされていまので、かかりつけの医師とご相談下さい。』

二見いすず: 『今から接種してもまだ間に合いますでしょうか。』

馬場泰光Dr: 『そうですね。
今年はもうインフルエンザ患者さんが出ているようです。
なるべく早く、12月中には接種を済ませておきたいですね。
それから外出の際にはマスクを着けること、そして外から帰った時には手を洗うことも忘れないでください。』

二見いすず: 『インフルエンザも風邪も早めに自衛策をとりたいものです。
馬場さん、今日はどうもありがとうございました。』

馬場泰光Dr: 『こちらこそ、ありがとうございました。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の馬場泰光(ばば・やすみつ)ドクターでした。』