2005.12.31
第140回放送分『インフルエンザ』 ゲスト:馬場泰光ドクター


二見いすず: 『先週に引き続き『インフルエンザ』について、鹿児島県医師会の馬場泰光(ばば・やすみつ)ドクターにお話をしていただきます。
馬場さん、どうぞよろしくお願いします。』

馬場泰光Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『インフルエンザの予防にはワクチンの接種、そしてマスクの着用と手洗い、ということでしたが、今日はかかってしまった場合の治療と対応についてお聞かせ下さい。』

馬場泰光Dr: 『インフルエンザに限らないのですが、風邪にはまず安静、そして熱が高い場合は水分補給が大切です。
そして汗をかいた場合は、水分をとること、それから塩分補給を行いましょう。
そのためには単に水を飲むというのではなく、吸い物やうどんの汁などをとるのが手っ取り早いです。
寒気がする場合は、寒くないように保温に努めることが肝要です。
しかし、発熱の時、体を必要以上に布団などでくるんでしまうと、汗をかきすぎて体力を消耗するので逆効果になります。』

二見いすず: 『では次に、お薬についての注意などを教えて下さい。』

馬場泰光Dr: 『現在、インフルエンザにはタミフルというお薬を処方するのが一般的です。
高熱の期間をある程度短くする効果があります。
タミフルについては、服用後に異常行動等の症状発現が出ると言われていますが、使用量や使用対象者をかかりつけの医師と十分に相談して使用すれば、まずは安心して使える薬剤だと思われます。』

二見いすず: 『特に小さなお子さんの親御さんは、もっと心配だと思うんですね。
いろいろなことが』

馬場泰光Dr: 『特に小さなお子さんの親御さんは、心配のあまりインフルエンザとはっきり断定できない段階でタミフルというお薬を望まれることがよくあります。
薬をむやみに服用させるのではなく、症状に合わせてかかりつけの医師によく相談することをおすすめします。』

二見いすず: 『やはりお薬は正しく飲むことが大切ですね。
それと、熱も心配ですよね。』

馬場泰光Dr: 『はい。
発熱についても相談を受けることが多いのですが、41〜42℃と高熱の場合は、緊急に熱を下げなくてはいけませんが、通常38〜39℃程度の発熱では機嫌悪い、グッタリしている、といった状態が見られない場合は、強いて解熱剤は必要ないと思います。』

二見いすず: 『熱というのは、体がウイルスと闘っている反応だと聞いたことがあります。』

馬場泰光Dr: 『その通りだと思います。
インフルエンザにもしかかっても、慌てることなく、全体の状態を見てから冷静に対応していただきたいと思います。』

二見いすず: 『ふだんから運動や食事などに気をつけて体力をつけておくことも大切でしょうし、マスクをする、手洗いをするということも忘れないで下さい。
馬場さん、2週にわたってどうもありがとうございました。』

馬場泰光Dr: 『こちらこそ、ありがとうございました。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の馬場泰光(ばば・やすみつ)ドクターでした。』