2005.2.26
第96回放送分『受験生の心構え』 ゲスト:大迫政智 ドクター


二見いすず: 『受験生の心構え』というテーマでお話を伺っています。
今週も鹿児島県医師会の大迫政智(おおさこ まさとも)ドクターに伺います。
大迫さん、今週もよろしくお願い致します。

大迫 政智Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 受験生の心構えというテーマでお話し頂いて来ましたが、今日は、まとめという形でお願い出来ますか。

大迫 政智Dr: はい。
とにかく、まず何をおいても大切なこと、それは、受験当日へ心配事を持ち越さないことです。
受験日が近づいて来たら、風邪やインフルエンザにかからないように注意しましょう。
そのためには、第一に、外出するとき、温度差に対応できるような服装をすること。
そして外出後は、必ず手洗い・うがいをすることでした。
第二に、受験の時刻に合わせて、夜型生活を徐々に昼型に変えていくこと。
第三に、規則正しい食生活。
特に、軽めであっても朝食は脳にも、体にも、元気を与えます。
また、規則正しい食事のリズムは、寝付きを良くして、深くて質の良い眠りにします。
それでも風邪をひいてしまったら、休養第一。
水分の補給を十分にして、こじれて長引く前に、早めの内科受診を心がけましょう。
次に、心のケアについてですが、深呼吸を上手にできるようになりたいものです。
毎日4〜5分、リラックスする時間を作って、深呼吸の練習をしましょう。
日頃から極端に緊張しやすい人は、早めに専門医に相談して緊張や不安をほぐすリラクゼーション・トレーニングを受けたり、お薬の指導を受けるようにしましょう。
受験の前の夜は、軽く復習したら、それまでと同じ時刻に、いつものように床に入ること。
いつもと違うことは決してしない。
もし、うまく寝つけなくても、慌てない。
まずはいつものようにゆっくりと深呼吸をしてみよう。
最低4〜5時間眠れれば、翌日最低限の集中力は発揮できるはずです。
当日朝は、いつも通りの時間に起き、いつも通りの食事をして早めに試験場へ着くこと。
つまり「普段と同じ」感覚が一番大切なのです。
試験問題を前にして頭が真っ白になったり、心臓がバクバクしたら、「なったらなった時、結果は努力についてくるさ」と開き直り、いつもの深呼吸を5回。
自分だけの大切なお守りを持って行くのも良いでしょう。

二見いすず: ご家族の注意点もありましたよね。

大迫 政智Dr: はい。
家族が気をつけることとしては、要は本人の受験なのですから、本人がリラックスして受験に望めるように援助してあげるということです。
そのためには、受験生と同じように、受験日に親も普段と余りにも異なる行動をしないこと。
つまり、普段から親に頼りがちの子の場合は、迷わずいつも通り細々と世話を焼いてあげること。
結構自立している子の場合は、あれこれうるさいことは言わず、本人のペースに任せることです。
心では心配しながら、口を出さずじっと温かく見守る姿勢というのが、難しいけれども一番大切だということです。

二見いすず: 大迫さんのアドバイスを実行して、皆さん合格して頂きたいです。
貴重なお話しありがとうございました。

大迫 政智Dr: やるだけやったらあとは、気合いです。
みんな落ち着いて頑張るんだよ。

二見いすず: 大迫 政智(おおさこ まさとも)ドクターでした。