2006.4.1
第153回放送分『小児医療』 ゲスト:河野 嘉文ドクター


二見いすず: 『今月は5週にわたって、鹿児島県医師会の河野嘉文(かわのよしふみ)ドクターをゲストにお迎えして、小児医療にまつわるさまざまなお話を伺います。
河野さん、よろしくお願いいたします。』

河野 嘉文Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『小さい子どもさんは病気にかかりやすくて、しかも症状をうまく伝えられないため、気がついたときには重くなってしまっていることもあるかと思います。
そういう中で大切な子どもたちを病気から守るために、親御さんができることはまずどういうことでしょうか。』

河野 嘉文Dr: 『そうですね。
できることと言ったらやはり、予防接種の大切さをもっと知っていただくべきだと思います。
母子手帳に書いてある予防接種は非常に重要な予防接種なのですが、これでもあまり重要だと考えず、「うちの子には予防接種は受けさせない主義です」というふうに言われる親御さんも実際にはいらっしゃいます。』

二見いすず: 『母子手帳に書いてあるということは、必ず受けてくださいということですよね。
それを受けないということは危険なことではないですか?』

河野 嘉文Dr: 『その通りです。
やはり、母子手帳に書かれている予防接種、例えば、ポリオ、結核、はしかなどがある訳ですが、特にこれらは実際にかかってしまうと確実に治せる保障がない、治す術がないから予防接種があると考えていただいた方がいいと思います。
特に、はしかというよく聞かれる馴染みのある病気でも、はしかにかかった子供たちのうち、1000人に1人は命を取られてしまっているということが世界的に分かっている病気なんですね。』

二見いすず: 『はしかと病名だけ聞きますと、何か軽い病気のような認識を持っておりましたが、1000人に一人は亡くなるケースもあるということを伺って大変驚きました。
そういう悲しいことにならないためにも、きちんと予防接種をして、かけがえのない子どもの命をしっかりと守ってあげたいものですね。
河野さん、予防接種といいますと、私たち大人の感覚として念のために受けておきましょう、予防のために・・・というような捉え方があるのかもしれませんが、お子さんの場合は、専門医のお立場から、最低限母子手帳に書いてある予防接種は受けさせてあげてください、ということですね。』

河野 嘉文Dr: 『そうですね。
母子手帳に書いていない予防接種も確かにあります。
大きくなってから受けていいものも入っている訳なんですね。
それはまた、大きくなってから本人が考えればいいことですよね。』

二見いすず: 『お子さんの予防接種の大切さがよく分かりました。
親御さんたちには再認識していただきたいと思います。
今日お話いただきましたのは、鹿児島県医師会の河野嘉文さんでした。
ありがとうございました。』

河野 嘉文Dr: 『ありがとうございました。』