2006.4.8
第154回放送分『小児医療』 ゲスト:河野 嘉文ドクター


二見いすず: 『今月は5週にわたって、小児医療についてさまざまなお話を伺って参ります。
今日も鹿児島県医師会の河野嘉文(かわのよしふみ)ドクターをお迎えしています。
河野さん、今週もどうぞよろしくお願いいたします。』

河野 嘉文Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『先週のお話を伺いまして、子どもへの予防接種がいかに大切かということを改めて感じました。
ほかにも、子どもの病気について、普段から気をつけた方がいいことはどのようなことがありますか?』

河野 嘉文Dr: 『いろいろありますけれども、例えば、生活空間の中にある身近な物でも、使い方によっては子どもの命に関わる危険性があるということを知っていただけたらと思います。』

二見いすず: 『家の中にあるものでも命に関わるものがあるということですよね。
例えば、それはどんなものがあるのでしょうか。』

河野 嘉文Dr: 『例えば、ピーナツやクルミなどのいわゆるナッツ類。
大人にとっては美味しい食べ物ですが、子どもの事故防止の観点からは、これは世界中で言われていることですが、子供が小学校に入るまではナッツ類を食べさせてはいけないと言われています。』

二見いすず: 『なぜ、ナッツを食べさせてはいけないのですか?』

河野 嘉文Dr: 『はい。
それは、ナッツが子どもの気管に入ってしまう大きさで、窒息してしまう危険があるからということで、実際にそういう子供たちが病院に来ることはよくあります。』

二見いすず: 『分かりました。
そして、ナッツに限らず、異物を口に入れた場合、親御さんや周りが一番気をつけなければならないことはどういうことですか?』

河野 嘉文Dr: 『はい。
その子供が口の中にものを入れているのを見て、お母さん、お父さん、ご家族が大声を上げない、びっくりしないということだと思います。
大声を上げることによって逆に飲み込んでしまうということがあります。』

二見いすず: 『いついかなるときでも、慌てず静かに冷静に、「お口から出しなさい」という声をかけてあげるということが大切なのですね。
そのほかには、何かありますか?』

河野 嘉文Dr: 『はい。
毎年のように経験するのが、お風呂に残り湯をためておいて、おそらく洗濯のためということだと思うのですが、その残り湯の中に小さな子供たちが転落して溺れてしまうという事故がよくあります。』

二見いすず: 『そうですね。よく耳にいたします。
お風呂のお湯をためておかない、しっかり蓋をしておくということも大事だと思います。
今伺いましたどちらのことも大変身近なことですので、ついついうっかりということもありがちですが、子供を危険な目に合わせないためにも日々十分気をつけていきたいことですよね。』

河野 嘉文Dr: 『はい。
大切な子供の命を守るためにも、知っておきたい常識であるといえると思います。』

二見いすず: 『はいわかりました。
今日お話いただきましたのは、鹿児島県医師会の河野嘉文さんでした。
来週も引き続き小児医療についてのお話を伺います。
来週もよろしくお願いいたします。』

河野 嘉文Dr: 『よろしくお願いします。』