2006.6.10
第163回放送分『食中毒』 ゲスト:池田 琢哉ドクター


二見いすず: 『蒸し暑いこの時期は、食中毒が心配なシーズンです。
今月は、「食中毒」について、鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだたくや)ドクターにお話を伺ってまいります。
よろしくお願いいたします。』

池田 琢哉Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『先週は、食中毒の原因などについてお話をしていただきました。
今週は、症状について伺ってまいりたいと思います。
私は、食中毒というと、嘔吐などの症状が思い浮かぶのですが・・・。』

池田 琢哉Dr: 『そうですね。
食中毒になったときには、嘔吐のほかに、腹痛、下痢、発熱などの症状が表れます。』

二見いすず: 『そのような症状を表れたら、どういう処置をしたらいいのでしょうか。』

池田 琢哉Dr: 『食中毒で一番怖いのは、嘔吐が続いたり、下痢がひどかったりすると脱水症状になりやすい訳ですね。
その場合は、水分が不足しやすいですので、白湯、番茶、スポーツドリンクなどを活用して、水分補給を心掛けてください。
また、脱水症状が進んでしまったり、あるいは特殊な0-157のような細菌感染をおこしますと、合併症が非常に怖いということがあります。
時には死に至るものもあります。
軽視せずに、まずは医療機関へ行き、診察を受けることが大切だと思います。』

二見いすず: 『まずは早めに医療機関へ、ということですね。
では、医療機関を受診するときに、注意することはありますか?』

池田 琢哉Dr: 『吐いたものや、下痢などでちょっとおかしいな、色がおかしいとか、何かそういうときには、それを持っていっていただければ、診察の参考になると思います。』

二見いすず: 『そういうときに注意しなければいけないことは何かありますか?』

池田 琢哉Dr: 『そういうとき、そのものを触るときに、直接手に触れないということが大切だと思います。
例えば、嘔吐物を触るとき、まずマスクをつける、そしてビニール手袋をして処置をしていただきたい。
雑巾で拭くのではなく、ティッシュなどで汚れを拭いていただき、汚れたものはビニール袋に入れて密封していただきたいと思います。
床などは、アルコールや、オスバンという塩化ベンザルコニウムという消毒液があるのですが、そういうもので十分消毒していただきたいと思います。』

二見いすず: 『そういう風に注意しないと、触れた人がまた感染してしまうという恐れがあるわけですか?』

池田 琢哉Dr: 『直接口から感染する場合もありますし、そこの乾燥した床から細菌やウイルスが飛び散ってそして感染するということもあるわけですね。』

二見いすず: 『分かりました。
なにぶん目に見えないものですよね。
ですからやっかいですね。
気をつけるにこしたことはありません。
注意しすぎるということはないくらい気をつけていただきたいと思います。
来週の放送では、食中毒の具体的な対策についてお話をしていただきたいと思います。
鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだたくや)ドクターにお話をしていただきました。
ありがとうございました。』

池田 琢哉Dr: 『ありがとうございました。』