2006.12.2 
第188回放送分『インフルエンザ』 ゲスト:馬場泰光ドクター


二見いすず: 12月になりました。
今月の前半は2週に渡り「インフルエンザ」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島県医師会の馬場泰光(ばばやすみつ)ドクター です。
馬場さん、どうぞよろしくお願いいたします。

馬場 泰光Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 寒さも本格的になってきました。
インフルエンザは、やはりこの時期に増えるのでしょうか。

馬場 泰光Dr: そうですね。
インフルエンザは、例年12月中旬から2月中旬まで流行するようです。
今年もそろそろ本格的に流行する時期に入ってきました。

二見いすず: 今から本番というところですね。
ところでインフルエンザは、普通の風邪とはどう違うのですか?

馬場 泰光Dr: インフルエンザは、インフルエンザウイルスという病原ウイルスがはっきりしているかぜで、急激な発症があり、高熱が続き、合併症をひきおこしやすいという特徴があります。

二見いすず: 以前インフルエンザにかかったとき、高熱が続き、とても苦しかったという印象があります。

馬場 泰光Dr: そうですね。
また、インフルエンザは、一般的な風邪よりも他人への感染力が強く、一旦感染が始まると、爆発的に患者が発生するという特徴があります。

二見いすず: なるほど。
どのような形で感染するのですか?

馬場 泰光Dr: 一般的なかぜは、接触感染でうつりますが、インフルエンザは飛まつ感染と言って、感染している人に直接に触れなくても、空中に飛ぶ細かいだ液などからも感染してしまいます。
室内では2〜3m離れていても感染する場合もあるんですよ。

二見いすず: そんなに離れていても、感染するのですね。
では、気づかないうちにかかってしまうということも大いにありえますね。
どうしたら、予防できるのでしょうか。
やはり、予防接種を打つということでしょうか。

馬場 泰光Dr: そうですね。
予防はまずワクチンだと思います。
流行するインフルエンザは、毎年型が変異するので、WHO が、その年の流行を予測してワクチンを毎年製造しています。
ですから、ワクチンは、毎年接種した方がいいと言われています。

二見いすず: ワクチンは、打ってすぐに効果がでるのでしょうか。

馬場 泰光Dr: インフルエンザに対する抗体ができるまで、ワクチンを打ってから2週間位かかると言われています。
ですから、予防注射をしようと思っている方で、まだ打っていない方は、かかりつけの医療機関に相談し、できるだけ早めに打たれることをお勧めします。
また、一般的な予防法ですが、できれば人混みに行かない、手洗いうがいをしっかり、マスクをつけるというのも、日常できる予防法の一つです。

二見いすず: インフルエンザにかからずに冬を乗り切るためにも、予防注射はもちろん、手洗いうがいを習慣にしたいものですね。
馬場さん、本日はありがとうございました。

馬場 泰光Dr: こちらこそありがとうございました。