二見いすず：	８月も下旬になりましたが、まだまだ厳しい残暑が続きます。 今月は「熱中症」について、鹿児島県医師会の有村敏明（ありむらとしあき）ドクターにお話を伺っております。 最終日の今日は、スポーツ時の熱中症についてお話を伺います。 有村さんよろしくお願いいたします。
有村敏明Ｄｒ：	よろしくお願いいたします。
二見いすず：	スポーツ時に、熱中症にかかる例というのはやはり多いのでしょうね。
有村敏明Ｄｒ：	はい。 海水浴やゴルフ、釣りなど、炎天下に長時間いて、運動を行うものに多いようです。 ついつい夢中になって水分補給を怠りがちです。 実は、「のどが渇いた」と感じるときは、もう体の水分が足りない状況なんですよ。 普段の生活でももちろん、特にスポーツをする場合は、ぜひとも、「のどが渇いた」と感じる前に、こまめな水分補給を心がけてください。 運動中は時々日陰で休むこと、こまめに水分を補給することが大切です。
二見いすず：	では、暑い時期にスポーツをするときは、どんなことを心掛ければよろしいでしょうか。
有村敏明Ｄｒ：	特に、前日寝不足だったり、アルコールを飲み過ぎたりしている状態での運動は控えていただきたいです。 また、体調のよい状態で運動するときでも、やっぱり水分補給と休息を心掛けることが大切です。 無理をしてはいけません。 涼しい時間帯に行うという工夫も必要かなと思います。
二見いすず：	服装などで工夫できることはありますか。
有村敏明Ｄｒ：	熱中症は、体温が高くなって起こるものですから、トレーニングウエアも熱がこもらないものがいいと思います。 吸湿性、通気性のいいものを選ぶといいと思います。 また、つり船で沖に出ている場合は日陰がありませんからね、日傘や帽子など忘れないようにしてください。
二見いすず：	なるほど。 夏仕様のトレーニングウエアなども目にしますよね。 休憩時には少し服装をゆるめて風を通したほうがいいということですね。 もちろん、外でするスポーツの場合は帽子をかぶった方がいいですね。
有村敏明Ｄｒ：	その通りですね。 実は、熱中症は、真面目で我慢強い人ほどなりやすい傾向もあるようです。 頑張りすぎてしまうんですね。 しかし、忘れてはならないのは、熱中症は最悪の場合は死に至ることもあるということ。 無理せず、休憩をとりながら、スポーツを楽しんでください。
二見いすず：	普段から栄養をよくとって、睡眠も十分にとって体力をつけておくというのも大切でしょうか。
有村敏明Ｄｒ：	そうですね。 それは基本です。 特に夏は食欲がなかなか進みませんので、朝しっかり食べてからスポーツに向かってほしいなと思います。
二見いすず：	よくわかりました。 今月お話いただいた熱中症についてのお話をはじめ、「Ｄｒ．トーク」で過去に放送されたものは、御協力いただいております鹿児島県医師会のホームページでも御覧いただけます。 まだまだ残暑も厳しいようです。 以前お伝えした熱中症予防のポイントなどももう一度御覧いただき、暑さを乗り切っていただきたいと思います。 有村さん、４週にわたり貴重なお話をありがとうございました。
有村敏明Ｄｒ：	ありがとうございました。