2007.8.4            第223回放送分『熱中症』 ゲスト:有村敏明ドクター



二見いすず: 10月の前半は2週に渡り、「子宮がん検診」について、鹿児島県医師会の福元清吾(ふくもとせいご)ドクターにお話を伺います。
福元さん、よろしくお願いいたします。

福元清吾Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 女性特有のがんといえば、やはり、子宮がんが思い浮かびますね。
子宮がんとはどういう病気なのでしょうか。

福元清吾Dr: 子宮がんには、2種類あります。
まず、一つ目は子宮の入り口に発生する子宮頸部がん。
そして、2つめは、子宮の奥に発生する子宮体部がんです。
原因としては、子宮頚部がんの発生にはウイルスが関与していて、子宮体部がんの発生には女性ホルモンが関与していると言われています。

二見いすず: はい。
子宮がんには、2種類あって、原因もそれぞれ、ということですね。
何か症状はあるのでしょうか。

福元清吾Dr: 不正出血などの症状が現れる場合もありますが、痛みなどの自覚症状がない場合もあり、自分では気づきにくい病気なのです。

二見いすず: では、知らず知らずのうちにがんが進行していた、ということもあり得るわけですね。

福元清吾Dr: そうなんです。
ですから、検診を受けることが、とても大切になってくるのです。

二見いすず: なるほど。
市町村で行われている健康診断を利用したり、自分で医療機関を訪ねるなどして、検診をきちんと受けた方がいいということですね。

福元清吾Dr: そのとおりです。
市町村の健康診断では、先ほどお話した子宮頚部がんの検診が受けられることになっています。
子宮頚部がんは、直接観察でき、短時間でも実施できますので、バスなどの集団検診も行われています。

二見いすず: 集団検診では、子宮頚部がん検診が行われているのですね。
では、子宮体部がん検診はどういったものになりますでしょうか。

福元清吾Dr: はい。
子宮体部がん検診は、子宮の内部の検査になりますので、医療機関で個々に検査を受けることをお勧めしています。

二見いすず: 不正出血がある方などは、ぜひ両方とも検査を受けた方が良さそうですね。

福元清吾Dr: そうですね。
がんは、検診を受けることによって、早期に発見することができ、早めに治療することができます。
検診を受けないでおくと、自覚症状がない場合もあるため、末期になって気づくということにもなりかねません。
子宮がんは検診しか早期発見する方法がありませんので、少なくとも年に一度は検診を受けていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。

福元清吾Dr: 特に、子宮体部がんは、内部に発生するので、外から見ることができません。
ですので、一回の検診で100%がんがないと断定できないという現状もあります。
検診を受けてがんが発見されなかった場合でも、不正出血が続くようでしたら、くりかえし検査を受けた方がいいでしょう。
その場合は、細胞検査だけではなく、精密な組織検査というものもあります。

二見いすず: 子宮がん検診を受けることの大切さがよくわかりました。
こまめに、くり返し検診を受けることが必要ですね。
福元さん、本日はありがとうございました。

福元清吾Dr: ありがとうございました。