二見いすず: 先週から「乳がん検診」について、鹿児島県医師会の金子朋代(かねこともよ)ドクターにお話を伺っています。
金子さん、今週もよろしくお願いいたします。

金子朋代Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、乳がんの早期発見の大切さについてうかがいました。
定期的に検診を受けることが、早期発見・早期治療には大切ということでしたね。

金子朋代Dr: はい。そのとおりです。
また、検査結果でより確実性を求めるなら、触診だけではなく、マンモグラフィという乳房のレントゲンと、エコー検査を3つ組み合わせることをおすすめしています。

二見いすず: なるほど。
確か、マンモグラフィは、乳房を挟んでレントゲンを撮る検査ですよね。
なんだかちょっと痛そうなイメージが、、。

金子朋代Dr: 短い時間ですので、大丈夫ですよ。
また、胸が小さいから受けられるかなと心配される方もおられますが、男性でもマンモグラフィを受ける方もいらっしゃるので、安心してください。

二見いすず: そうなんですね。

金子朋代Dr: 早期発見には何より検診ですが、それに加えて、日常の自己チェックもとても大切です。

二見いすず: 乳がんになると、胸にしこりができる場合があるそうですね。
しこりはどのあたりにできるのでしょうか。

金子朋代Dr: 乳房の中の乳腺という組織にできることが多く、その中でも、腕を上げたときにわきの下とつながるあたりの領域にできることが多いです。

二見いすず: なるほど。

金子朋代Dr: ただし、その部分以外にもできるので、まんべんなく乳房に触れて、しこりがないかをチェックすることが必要です。
このとき、乳腺をつまんで調べるのではなく、なでるように触ることがポイントです。
そのほかに、乳頭から分泌物がないかしぼってみるとか、脇のリンパにはれがないかなどもチェックしてくださいね。

二見いすず: はい。

金子朋代Dr: ほかに、左右を見比べて、乳頭の高さが違わないか、乳房のふくらみに差はないかを見ることも有効です。
皮膚がひきつれたり、治りにくいただれができたりすることもあります。

二見いすず: 良く分かりました。
万が一乳がんにかかっても、乳房を温存する方法もあるそうですね。

金子朋代Dr: はい。
ただし、がんがどのように広がっているかによって、温存できるかどうかが変わってきます。
温存するケースも増えてきたとはいえ、早期発見するに越したことはありません。
乳がんは、発見が早ければ早いほど治療はしやすくなります。
やはり、定期検診と自己チェックを習慣にしていただきたいものです。

二見いすず: 分かりました。ピンクリボンをシンボルマークに、乳がんでつらい思いをする人が少しでも減るように、一人ひとりが自分の健康をしっかり考えていきたいですね。
金子さん、貴重なお話をありがとうございました。

金子朋代Dr: ありがとうございました。

二見いすず: よく分かりました。
20人に1人はかかる可能性があるという乳がん。人ごとだとは思わずに、検診を心がけ、早期発見でがんを撃退したいものですね。
来週も引き続き、鹿児島県医師会の金子朋代さんにお話をうかがいます。
本日は、ありがとうございました。

金子朋代Dr: ありがとうございました。