二見いすず: | 11月は「がん検診」をテーマにお送りしています。 今週も鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやま しろう)ドクターにお話をうかがいます。 瀬戸山さん、どうぞよろしくお願いいたします。 |
瀬戸山史郎Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | さて、最終日の今日は、大腸がんについてお話をうかがいたいと思います。 |
瀬戸山史郎Dr: | 実は、大腸がんは、早期発見率が子宮がんに次いで高いがんなんですよ。 5年生存率も子宮がんの99%についで96%という高い結果も出ていますので、見つけやすくて、治りやすいがんといえると思います。 |
二見いすず: | なるほど。 では、きちんと検診を受けて調べれば、発見されて、治る可能性が高いんですね。 |
瀬戸山史郎Dr: | そうですね。 大腸がんの検診では、まず、便の中に混じる血液を調べます。 その検査で、異常があると、次に精密検査を受けていただくことになります。 |
二見いすず: | 精密検査というと、どんな検査になりますでしょうか。 |
瀬戸山史郎Dr: | はい。精密検査は、大腸の中を内視鏡で診る検査などがあります。 |
二見いすず: | そういった検査を受けることが、早期発見につながるのですね。 |
瀬戸山史郎Dr: | その通りです。 ご家族の中に大腸がんや大腸ポリープの人がいる、非常に高脂肪食、肉類などの高たんぱくの食習慣が長い人などは、大腸がんにかかりやすいと言われています。 また、自覚症状としては、下痢と便秘が交互にきたり、便に粘液が混じったり、血便が出たりということがあげられます。 これらの生活習慣がある方や、自覚症状に心当たりのある方は、特に検診を強くおすすめいたします。 |
二見いすず: | よく分かりました。 では、日常生活の中で、大腸がん予防のためにできることは何ですか。 |
瀬戸山史郎Dr: | はい。がん予防全般的に言えることですが、黄緑色野菜など、野菜をたくさんとっていただきたいということ。 特に大腸がん予防には、食物繊維をたくさんとることが大切です。 鹿児島では1日13.7g摂取されていますが、理想は20g以上です。 |
二見いすず: | やはり、野菜と食物繊維の豊富な食生活が大切なんですね。 |
瀬戸山史郎Dr: | そうですね。 |
二見いすず: | 今月は4週にわたり、がんについてのお話を伺ってまいりました。 まとめとしましては、医療技術の進歩もあり、がんにかかっても、早期に発見されれば、治る可能性も高くなっているということですので、ぜひこまめに検診を受けるということが大切ですね。 |
瀬戸山史郎Dr: | そうですね。 生活習慣も見直すという一次予防、そして、早期発見・早期治療を行うために検診を少なくとも年に1回は受けるという二次予防を心がけながら、がんに負けない健康な体をつくっていただきたいと思います。 |
二見いすず: | よく分かりました。 瀬戸山さん、4週にわたり、貴重なお話をありがとうございました。 |
瀬戸山史郎Dr: | ありがとうございました。 |