『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:内薗明裕ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、「眼の病気」について鹿児島県医師会の鵜木一彦(うのきかずひこ)ドクターにお話を伺っております。
鵜木さん、今週もよろしくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週から、視野が狭くなってしまう眼の病気・緑内障についてお話を伺っております。
緑内障の原因は、眼の中に流れる「房水(ぼうすい)」という液体の圧力である、眼圧(がんあつ)が上昇してしまうこと、また眼圧が正常でも緑内障はおこると伺いました。

鵜木一彦Dr: そうですね。
しかし、実は、日本人では、眼圧が高くない人、つまり正常な眼圧であっても緑内障をおこす方が非常に多いことが知られています。

二見いすず: えっ、そうなんですか。

鵜木一彦Dr: そうなんです。
つまり、眼の健康診断をするときも、眼圧だけではなく、眼底の検査や視野の検査などを行い、緑内障を見逃さないようにしなくてはなりません。

二見いすず: では、緑内障はどのような検査が必要ですか?

鵜木一彦Dr: そうですね。
通常の視力検査などに加えて、目の硬さである眼圧測定、房水が目から出て行く“隅角検査(ぐうかくけんさ)”、視神経や網膜を調べる眼底検査、見える範囲の視野検査を行って診断します。
特に、隅角をみることにより急性の緑内障か慢性の緑内障かもわかりますし、眼圧が高い場合その原因も分かるという大事な検査です。

二見いすず: 分かりました。
慢性の緑内障ですと、かなり進行するまで症状に気づきにくいということですので、積極的な検診が早期発見の決め手になりそうですね。

鵜木一彦Dr: そうですね。
眼の検査全般に言えることですが、痛みを伴うものは少ないですし、安心して受けていただきたいと思います。

二見いすず: そうなんですね。
それを伺って、安心いたしました。
眼球と脳をつなぐ視神経や網膜は、一度傷ついたら修復は難しいというお話でしたので、積極的に検査を受けて、病気の早期発見・早期治療を心がけたいものです。

鵜木一彦Dr: その通りですね。

二見いすず: では、緑内障が発見された場合、どのような治療があるのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 緑内障は眼圧を下げることによって視神経や網膜の障害が進まないようにして現状維持をすることになります。
そして、眼圧を下げるために、点眼剤を使った薬物治療があります。
また、治療は一生を通じて必要と思います。

二見いすず: なるほど。
そのほかには、ございますか。

鵜木一彦Dr: 点眼薬で十分に眼圧が下がらないときは、お薬を飲む、レーザーの光を用いた治療、さらに、緑内障手術を行います。

二見いすず: よくわかりました。

鵜木一彦Dr: また、急性緑内障にならないように予防する方法として、虹彩にレーザーの光で穴を開けておくという予防法をとるケースもあります。

二見いすず: よく分かりました。
鵜木さん、本日もありがとうございました。

鵜木一彦Dr: ありがとうございました。