『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:内薗明裕ドクター



二見いすず: 小児救急について、鹿児島県医師会の松藤凡(ひろし)ドクターにお話を伺っています。
松藤さん、よろしくお願いいたします。

松藤凡Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 最終日の今日は、まとめとして、小児救急を受診するときに、子どもの命を守るために、知っておきたいことをお話いただけますか。

松藤凡Dr: はい。まず、けいれんや意識障害などがあったらすぐに救急へ連絡いただきたいと思います。
症状として一番多い発熱では、意識障害や呼吸がしづらく苦しそう、お腹が痛いなど、発熱以外にも症状がある場合は、注意が必要です。
生後3か月未満の赤ちゃんの発熱には、特に注意してください。

二見いすず: わかりました。
お子さんの症状を心配して、親御さんがパニックになる場合もあると思いますが。

松藤凡Dr: わが子の状態を重症だと思うお母さんのお気持ちはよく分かります。
お子さんを守るために的確な診療が必要です。
判断材料になる状況などを正確にお話いただけると助かりますね。

二見いすず: そうですね。
子どものためにも、とにかく状況をできるだけ正確にドクターにお伝えした方がいいですね。

松藤凡Dr: そうですね。
でも、なかなか、言葉だけでは説明しづらい部分もあると思います。

二見いすず: そうですね。
何か、いい方法はありますか?

松藤凡Dr: 例えば、下痢をした場合は、排泄物がついたままのおむつを持ってきていただくとか、吐いた場合は嘔吐物の一部をそのまま持ってきていただいたりすると、分析がしやすいです。

二見いすず: なるほど。

松藤凡Dr: また、鼠径ヘルニア、いわゆる脱腸ですが、太ももの付け根の部分に、内側からポコンと飛び出したように見える症状があります。
病院に着いたころには、引っ込んでしまっていることもよくありますので、出ている状態を携帯電話のカメラなどで、撮影して持ってきていただくと、診断に活用できる場合があります。

二見いすず: それは、いいアイデアですね。

松藤凡Dr: そうですね。
トイレの便の状態などを撮影していただいても、血が混じっているかどうかということなどの判断材料などに役立ちます。

二見いすず: よくわかりました。
携帯電話なら身近にあるので、どなたでもできますね。

松藤凡Dr: また、意識障害になった場合、呼吸困難になる場合があるので、口に入っているおしゃぶりなどはすべて外して、横向きに寝かせて、病院へ連れてきてください。

二見いすず: よくわかりました。
日頃できる防止策などを心がけながら、子どもの状態が急変したときは、専門家の指示を仰ぎつつ、いのちを守っていきたいものですね。
松藤さん、4週にわたり、貴重なお話をありがとうございました。

松藤凡Dr: こちらこそ、ありがとうございました。