『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:内薗明裕ドクター



二見いすず: 5月に入りました。
今月は、この時期に多い五月病を中心に、メンタルヘルスについて、鹿児島県医師会の長友医継(ながともいつぎ)ドクターにお話を伺ってまいります。
長友さん、よろしくお願いいたします。

長友医継Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: この時期になると、五月病という言葉をときどき耳にします。

長友医継Dr: そうですね。
五月病といいましても、実は正式な医学用語ではないんです。

二見いすず: え、、、そうなんですか。

長友医継Dr: そうなんです。
決まった概念や定義があるわけでもないんですよ。
4月になると、入学や就職などで、希望に胸をふくらませて、新生活をスタートさせる方が多くなります。
しかし、その中で5月に入ると、だんだん新しい生活に適応できなくなる人も出てきます。
このような「適応障害」を、「五月病」と呼んでいるんです。

二見いすず: 新生活に適応できないストレスが5月頃に出やすいということですね。

長友医継Dr: そうですね。
ただ、五月病は、新しい環境に適応できない状態の総称なので、5月だけに限った病気ではないんですよ。

二見いすず: なるほど。よく分かりました。
さて、五月病と言いますとどんな症状があるのでしょうか。

長友医継Dr: そうですね。
やる気がでない、何となく気持ちが落ち込むなどの症状が現れます。

二見いすず: なるほど。
具体的には、どんな風に現れますか?

長友医継Dr: そうですね。
やる気が出なかったり、気分が落ち込んだり、という状態になりますから、興味のない授業をさぼってしまうとか、会社に行きたくなくなったりする、ということが出てきます。

二見いすず: はい。
長友医継Dr: また、それが進行すると、抑うつ気分、不安感、無気力感、あせり、不眠などの症状がみられるようになります。

二見いすず: 抑うつ気分と言いますと・・・。

長友医継Dr: 気持ちが落ち込み、心が晴れ晴れとしない状態を言います。

二見いすず: なるほど。
だんだん深刻になってきますね。

長友医継Dr: そうなんです。そうなんです。
抑うつ気分とは、例えば、試験の成績が悪くて落ち込む、ということではなく、まったく違う病的なものです。
五月病が進行すると、うつ病になってしまう危険性もあるんですよ。

二見いすず: 5月病が進行して、うつ病になってしまう、ということですね。
それは心配ですね。
できるだけ五月病を防いで、深刻な状態にならないようにしたいものですね。
来週も引き続き五月病について、詳しくうかがいます。
長友さん、ありがとうございました。

長友医継Dr: ありがとうございました。