『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:内薗明裕ドクター



二見いすず: 今月は、メンタルヘルスについて、鹿児島県医師会の長友医継(ながともいつぎ)ドクターにお話を伺っています。
長友さん、今週もよろしくお願いいたします。

長友医継Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: さて、メンタルヘルスというと、一般的には「うつ病」を思い浮かべるんですが。

長友医継Dr: そうですね。
ストレスの多い現代社会で、特にクローズアップされるようになりました。

二見いすず: そうですね。
「うつ病」というと、よく”心の風邪”と言われますよね。

長友医継Dr: そうですね。
この言葉を聞きますと、一見軽い病気のように聞こえますけれども、実は軽いというわけではないんです。
これは、誰でもがかかる危険性がある、ということを示しているに過ぎません。

二見いすず: その辺は、誤解をしないようにしなければなりませんね。
ではうつ病にはどんな症状があるんでしょうか。

長友医継Dr: はい。
精神的には、気分が落ち込んだり、身体を動かそうとしてもスムーズに動かない、考えが先に進まず、堂々巡りをするなどの症状があります。

二見いすず: はい。身体的にはどうでしょうか。

長友医継Dr: また、身体的には、眠れない、食べたくない、めまい・耳鳴りがする、首や肩がこる、胸に圧迫感がある、呼吸が苦しくなる、しびれがある、胃に不快感や膨満感がある、吐く、腰や背中に痛みがあるなど、様々な症状があります。

二見いすず: そんなにいろいろな症状があるんですね。
驚きました。

長友医継Dr: そうですね。
もっとも、一人の方にこれらの身体症状が全て出るわけではありません。

二見いすず: その人によっていろいろな症状が出る、ということですね。
わかりました。
では、原因は何でしょうか。

長友医継Dr: 素因といって、その方がもともと持っている素質のようなものが原因にはなりますが、先程お話に出たストレスが、きっかけになることもあります。

二見いすず: ストレスというと、例えばどんなことでしょうか。

長友医継Dr: そうですね。
例えば、環境の変化とか、学業・仕事のプレッシャー、働き過ぎ、人間関係のトラブルなどがあります。

二見いすず: なるほど。
日常身近に起こりうることですね。

長友医継Dr: そうですね。
また、うつ病にかかりやすい方は、完璧主義者や、物事にこだわる方が多く、中間管理職の方などは注意が必要です。

二見いすず: なるほど。
最近の傾向などはありますでしょうか。

長友医継Dr: また、最近の傾向として、若い人のうつ病が増えています。
少子化で大切に育てられてきた子どもさんが、社会に出て、さまざまな壁にぶつかったとき、嫌な環境から逃げる、という逃避型のうつ病のパターンがあるようです。

二見いすず: なるほど、社会の変化にも関係があるのですね。
来週もうつ病についてうかがいます。
長友さん、今週もありがとうございました。

長友医継Dr: ありがとうございました。