『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:内薗明裕ドクター



二見いすず: 今月は、食中毒について、鹿児島県医師会の徳田浩一(とくだこういち)ドクターにお話を伺っています。
徳田さん、今週もよろしくお願いいたします。

徳田浩一Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、食中毒にもいろいろな種類があり、注意しなければいけない食品や予防法が異なるとお伺いしました。
今週は、それぞれの食中毒について、詳しく伺ってまいります。
徳田さん、まず、これからの時期で増える食中毒について、お願いします。

徳田浩一Dr: はい。
これから増えるのは、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、病原性大腸菌などがあります。

二見いすず: サルモネラもよく耳にします。
どんな食品についているのでしょう。

徳田浩一Dr: はい。卵や肉類に付いていると言われています。
また、ペットにもついていると言われています。

二見いすず: そうなんですか。
では、どうしたら防げるのでしょうか。

徳田浩一Dr: はい。
このサルモネラはもちろん、さきほど名前を挙げた食中毒の原因菌やウイルスは、火を通せば、殺菌できます。
生卵や自家製マヨネーズなどを食べるときには、卵が新鮮なものであるか注意すること、また、お肉を食べるときには、75度以上・1分以上で加熱し、中までよく火を通すようにしてください。
また、ペットと遊んだ後は、手を十分に洗ってください。

二見いすず: はい。
卵は新鮮なものを選び、お肉は中まで完全に火を通すこと、ペットと遊んだ後には手をきれいに洗うことが大切なんですね。
では、潜伏期間はどのくらいでしょうか。

徳田浩一Dr: はい。6時間から48時間です。

二見いすず: 症状はどのようなものでしょうか。

徳田浩一Dr: はい。嘔吐、下痢、腹痛ですね。
そして、発熱もよくみられます。
嘔吐、下痢、腹痛などは、サルモネラだけではなく、食中毒全般に共通する症状といえます。

二見いすず: わかりました。
そういう症状が出たら、食中毒かなと疑ってみたほうがいいということですね。

徳田浩一Dr: そうですね。

二見いすず: では、食中毒と診断されたら、どのような治療が行われるのでしょうか。

徳田浩一Dr: はい。
現在の治療は、以前に比べて、抗生物質を使用するケースが少なくなり、とにかく原因菌やウイルスを外へ出すということが重視されています。

二見いすず: なるほど。

徳田浩一Dr: そのため、食中毒全般の治療法として、必要に応じて整腸剤を処方したり、点滴をしたりして、症状を和らげながら、悪い菌が排出されやすいような体の状態を作ります。
ときどき下痢を心配されて下痢止めを飲まれる方がいらっしゃいますが、食中毒が原因の場合は、原因を体の中に閉じ込めてしまう可能性がありますので、おすすめできません。

二見いすず: なるほど。よくわかりました。
食中毒の疑いがあったら、まず医療機関へということですね。
また、下痢止めの使用なども、注意が必要だと言うことですね。
来週も引き続き、食中毒についてお話を伺います。
徳田さん、本日もありがとうございました。

徳田浩一Dr: ありがとうございました。