『リウマチ』 ゲスト:大坪秀雄ドクター



二見いすず: 12月に入りました。
今月は、「インフルエンザ」についてお送りいたします。
鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターにお話をうかがいます。
南さん、どうぞよろしくお願い致します。

南武嗣Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: この時期になりますと、毎年インフルエンザの流行がはじまりますね。

南武嗣Dr: そうですね。
例年インフルエンザは、年末から年明けにかけて流行します。

二見いすず: 今年もすでに、各地で発生しているというニュースを聞きますね。

南武嗣Dr: はい。
インフルエンザは、一晩で1個のウイルスが100万個にも増えるため、潜伏期間も1〜2日と短く、爆発的な感染力を持っています。
ですから、大流行にもつながりやすいんです。

二見いすず: なるほど。では、どのように感染するのですか?

南武嗣Dr: はい。
インフルエンザウイルスは、飛まつ感染と言って、患者さんのくしゃみや唾にくっついて、人の口や鼻から侵入し、感染します。

二見いすず: そうなんですか。
よくインフルエンザ予防には人ごみを避けるようにと言われますが、飛まつ感染する恐れがあるからなのですね。

南武嗣Dr: その通りです。
インフルエンザの飛まつ感染を予防するには、さきほど二見さんがおっしゃった、人ごみを避けることが有効です。
また、手にウィルスがついてこれを鼻にもっていって感染することも多いといわれています。
そこでこまめな手洗い、うがいが有効だといわれています。
外出先から帰ったら、まず手洗い、うがいをするという習慣をつけましょう。

二見いすず: 分かりました。

南武嗣Dr: ほかにも、部屋が乾燥しているとインフルエンザウイルスに感染しやすいので、加湿器などで湿度を保つこと、マスクでのどや気道の乾燥を防ぐこと、十分な休養や睡眠をとることを心がけていただきたいですね。

二見いすず: 手洗い、うがいをする、乾燥に注意する、人ごみをさけることなどが大切なんですね。
しかし、爆発的な感染力を持つインフルエンザですから、やはり、予防接種もしておいた方がよろしいですよね。

南武嗣Dr: そうですね。
予防接種をしたからといって、インフルエンザに完全にかからなくできるというわけではないのですが、かかっても症状がかなり軽減され、治りも早くなりますので、できるだけ受けていただきたいと思います。
特に、小さいお子さんやお年寄りなどは、予防接種を受けていない場合、症状が重症化し、最悪の場合は、インフルエンザ脳症や肺炎で死に至る場合もあるので気をつけていただきたいです。

二見いすず: なるほど。
お子さんやお年寄りは、深刻な合併症を起こす可能性があるということで、特に受けていただきたいということですね。

南武嗣Dr: そうですね。
予防のためにワクチンを接種することで、体の中にできた抗体が外から侵入してきたインフルエンザウイルスの広がりを抑える働きをしてくれるんです。

二見いすず: なるほど。

南武嗣Dr: ただし、ワクチンを接種してから抗体ができるまでに2週間程度かかるので、早めの接種をおすすめしたいと思います。

二見いすず: よく分かりました。
今週は、インフルエンザについて、鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターにお話を伺いました。
南さん、ありがとうございました。

南武嗣Dr: ありがとうございました。