「新型インフルエンザ」 ゲスト:西順一郎ドクター



二見いすず: 今月は、新型インフルエンザについて、鹿児島県医師会の西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターにお話を伺っています。
西さん、今週もよろしくお願いいたします。

西 順一郎Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: まず、先週のお話では、新型インフルエンザは、従来の季節性インフルエンザに比べて、免疫を持っている人が少ないため、感染が広がりやすいということ、そして、重症化しやすいといわれている、「慢性の呼吸器疾患」などの持病がある患者さん、そして、妊婦さん、乳幼児、高齢者という「ハイリスク者」、さらにそれ以外の健康な人でも、ときに、重症化して死亡する可能性もあるということをうかがいました。

西 順一郎Dr: はい。その通りです。

二見いすず: ハイリスク者の方が注意して感染予防をされるのはもちろん、私たちみんなが協力して感染拡大を防がなくてなりませんね。

西 順一郎Dr: その通りです。

二見いすず: では、新型インフルエンザの感染経路について、教えてください。

西 順一郎Dr: はい。
新型インフルエンザは、従来の季節性インフルエンザと同じく、飛まつ感染と接触感染でうつっていきます。

二見いすず: ではまず飛まつ感染について、詳しく教えてください。

西 順一郎Dr: はい。
飛まつ感染とは、ウイルスが、唾液などの水分に包まれて、口、鼻、眼に入って感染します。

二見いすず: 飛まつとは、どのくらいの距離を飛ぶのでしょうか。

西 順一郎Dr: はい。
唾液などの飛まつは、普通に話をしているときは約1メートル、せきやくしゃみをしたら約2メートル飛んでいきます。

二見いすず: エッ、普通に話していても、1メートルも飛んでいるのですね。

西 順一郎Dr: そうなんです。

二見いすず: では、感染を予防するには、インフルエンザに感染している人と話すときは、マスクをすることが必要ですね。

西 順一郎Dr: そうですね。
その前に、感染している人自身が、まずマスクを着けて、飛まつを周囲に飛ばさないようにすることが重要です。

二見いすず: そうですね。
まずは、感染者本人のエチケットが大切ですよね。
では、接触感染とはどのようなものでしょうか。

西 順一郎Dr: はい。
インフルエンザに感染している人に直接触れることで感染する場合や、感染している人がさわった机や手すりなどに触れることで手にウイルスがつき、その手で自分の口、鼻、眼をさわることで間接的に感染するという場合があります。

二見いすず: なるほど。
そういうケースもあるのですね。新型インフルエンザの感染経路は、これまでの季節性インフルエンザと同じく、唾液などの飛まつを吸い込んでしまう飛まつ感染と、ウイルスに触れた手を口、鼻、眼にもっていってしまい感染する接触感染があることが分かりました。
来週は、具体的な予防法についてうかがってまいります。
西さん、今週もありがとうございました。

西 順一郎Dr: ありがとうございました。