二見いすず: | 4月に入りました。 今月のドクタートークは、「肺炎球菌ワクチン」をテーマにお送りします。 お話は、鹿児島県医師会の東元一晃(ひがしもといっこう)ドクターです。 よろしくお願いいたします。 |
東元一晃Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | まず、肺炎というと、文字通り、肺が炎症を起こす病気と思っていいのでしょうか。 |
東元一晃Dr: | そうですね。 肺炎は、肺に病原体が感染し、急性の炎症を起こす病気です。 実は、肺炎は命にかかわる病気で、近年、日本人の死亡原因の第4位といわれています。 |
二見いすず: | 日本人の死亡原因の4位なのですね。 |
東元一晃Dr: | そうなんです。 そのうち90%以上を65歳以上の高齢者が占めています。 |
二見いすず: | なぜ高齢者は肺炎で亡くなるのでしょうか? |
東元一晃Dr: | はい。 まず、高齢者において肺炎が起こりやすい理由の一つが誤嚥(ごえん)です。 高齢者はのどの反射機能が落ちて、飲食物が気管に入りやすくなってしまうのです。 そして、抵抗力が弱いこともあげられます。 死亡原因にまでなってしまうのは、高齢者は体力が弱く、なんらかの基礎疾患を持っている方が多いので、重症化しやすいということもあげられます。 |
二見いすず: | なるほど。 |
東元一晃Dr: | また、高齢者は、熱が出にくいことや咳、痰などの症状を感じにくく、知らないうちに炎症が進んで治療が間に合わなくなることなども、原因として考えられます。 |
二見いすず: | やはり、大変怖い病気なんですね。 |
東元一晃Dr: | そうですね。 |
二見いすず: | 肺炎を起こす病原体は、どのようなものがあるのでしょうか。 |
東元一晃Dr: | はい。 まず、主な原因としては、細菌やウイルス、カビがあります。 特殊なものとしては、子どもや若い人に多いマイコプラズマという菌があります。 |
二見いすず: | はい。耳にしたことがありますね。 ほかには・・・ |
東元一晃Dr: | はい。 ペットの小鳥から感染することで有名なクラミドフィラや、ハトのフンなどから検出される、クリプトコッカスというカビの一種もあります。 |
二見いすず: | なるほど。 |
東元一晃Dr: | そして、肺炎の原因の大きな割合を占めるのは一般細菌です。 その中でも最も多い原因が肺炎球菌です。 つまり、肺炎予防には、肺炎球菌対策が大変重要だと思います。 |
二見いすず: | よくわかりました。 お話は、鹿児島県医師会の東元一晃(ひがしもといっこう)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
東元一晃Dr: | ありがとうございました。 |