二見いすず: 今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の上津原甲一(うえつはらこういち)ドクターにお話を伺っています。
上津原さん、今週もよろしくお願いいたします。

上津原甲一Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、「脳卒中」が日本人の死亡原因となる病気の第3位であり、病気にかかった後に介護が必要となる後遺症が残る病気の第1位ということをうかがいました。

上津原甲一Dr: そうですね。

二見いすず: また、「脳卒中」は、元気だった人が、突然、手足が麻痺したり、しびれたり、言葉が話せなくなったり、意識がなくなったりする病気のことを言うということでしたね。

上津原甲一Dr: はい。その通りです。
そして、「脳卒中」について覚えておいていただきたいのが、手足が麻痺したり、しびれたり、言葉が話せなくなったり、意識がなくなったりするような脳卒中の症状が見られた場合は、速やかに救急車を呼んで脳卒中の専門医がいる病院へ行って処置していただきたいということです。

二見いすず: つい、安静にして、しばらくは自宅で様子を見てしまいそうですが・・・。

上津原甲一Dr: 脳卒中の場合は、それではいけません。
安静にしているだけでは手遅れになり、進行すればするほど、後遺症も重くなってしまいます。
くれぐれも早めの対応をお願いしたいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、あらためまして「脳卒中」の原因は何でしょうか?

上津原甲一Dr: はい。「脳卒中」には、3つの原因があります。

二見いすず: 3つの原因とは・・・。

上津原甲一Dr: はい。「脳出血」と「くも膜下出血」と「脳梗塞」です。

二見いすず: 「脳出血」、「くも膜下出血」、「脳梗塞」ですね。

上津原甲一Dr: はい。
「脳出血」が脳卒中全体の30%、「くも膜下出血」が10%、そして「脳梗塞」が60%という割合になります。

二見いすず: はい。それぞれにどういった特徴があるのでしょうか。

上津原甲一Dr: はい。
「脳出血」は、脳の内部の血管が切れて脳出血が起こる病気です。
「くも膜下出血」は脳の表面の血管が切れて、脳の表面、つまり、くも膜の下に出血が起こります。
「脳梗塞」は脳の血管が詰まる病気のことを言います。

二見いすず: わかりました。
来週はさらに詳しくうかがいます。
上津原さん、ありがとうございました。

上津原甲一Dr: ありがとうございました。