2011.8.27 第434回放送分『熱中症』 ゲスト:年永隆一ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「熱中症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の年永隆一(としながりゅういち)ドクターです。
年永さん、最終日の今日もよろしくお願い致します。

年永 隆一Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 前回までのお話で、熱中症予防には、炎天下の外出や無理なレジャーなどを避け、こまめな水分・塩分補給を行ってください、ということでした。
また、重い熱中症にかかってしまった場合は、医療機関で適切な治療をしてもらうことも大切だということでした。

年永 隆一Dr: その通りです。
また、今年は、節電で冷房の使用を我慢してしまい、室内の温度が上がり、それによって熱中症が起こることが考えられます。
小さいお子さんやお年寄りがいる家庭では、特に注意をしていただきたいと思います。

二見いすず: なるほど。
小さいお子さんやお年寄りのいるご家庭では、無理をして冷房を我慢しすぎないように、ということでしたね。

年永 隆一Dr: そうですね。
特に、お年寄りは、ご自分では周りの温度変化を感じにくくなるという傾向があります。
また、ご自分ののどに乾きにも気づかないということもあります。

二見いすず: なるほど。

年永 隆一Dr: つまり、お年寄りの方は、ご自分でも気づかないうちに、熱中症が進み、非常に重い状態に陥ってしまうというケースがあるということです。

二見いすず: それは深刻です。
でもご本人が気づきにくいとすると、周囲の配慮も大切ですね。

年永 隆一Dr: そうですね。
ご同居のご家族でお年寄りがいらっしゃる場合は、部屋の温度をチェックしたり、水分補給を気にかけたりしてください。
また、近所にお一人住まいのお年寄りがいたら、水分補給や、室温のことなどを声かけするようにしていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。

年永 隆一Dr: また、お年寄りに関しては、夜寝ている間に体内の水分が足りなくなり、朝方に脳卒中などを起こすケースもあります。
枕元に水を置いて、夜間にトイレに行かれるときなどに、こまめに水分補給を心がけていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。

年永 隆一Dr: そして、お子さんの熱中症で厳重に注意していただきたいのが、お子さんを炎天下の車の中に放置するケースです。

二見いすず: はい。
命を落とされるケースもあるようですね。

年永 隆一Dr: その通りです。
炎天下の車中は短時間で非常に温度が上がりますから、車への放置は絶対にやめてください。
ひとときも目を離すことのないように、お子様の命を守ってあげてください。

二見いすず: よくわかりました。
自分自身が熱中症にかからないよう、水分・塩分補給などを心がけることはもちろんですが、小さいお子さんやお年寄りの熱中症予防対策も、周囲にいる私たちが十分に注意したいものです。
4週にわたり、熱中症についてお話を伺いました。
お話は年永隆一ドクターでした。
ありがとうございました。

年永 隆一Dr: ありがとうございました。