2012.8.25 第486回放送分『熱中症』 ゲスト:年永隆一ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「熱中症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の年永隆一(としながりゅういち)ドクターです。
年永さん、最終日の今日もよろしくお願い致します。

年永隆一Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 前回までのお話で、熱中症予防には、炎天下の外出や無理なレジャーなどを避け、こまめな水分・塩分補給を行ってください、ということでした。
また、重い熱中症にかかってしまった場合は、救急車を呼んで対応し、医療機関で適切な治療をしてもらうことが大切ということでした。

年永隆一Dr: その通りです。
また、今年は、節電や計画停電のために、冷房を控えることで、室内の温度が高くなってしまう場合が考えられます。
小さいお子さんやお年寄りがいる家庭では、無理をし過ぎないように十分に注意していただきたいと思います。

二見いすず: よく分かりました。

年永隆一Dr: 特にお年寄りは、ご自分では、周囲の温度変化を感じにくくなるという傾向があります。
また、ご自分では、のどの乾きにも気づかないということもあります。

二見いすず: なるほど。

年永隆一Dr: つまり、お年寄りの方は、ご自分でも気づかないうちに、体内の温度が上がり、知らず知らずのうちに重い熱中症にかかってしまうことがあります。

二見いすず: なるほど。
では、ご本人が温度変化に気づきにくいとすると、周囲の配慮も大切ですね。

年永隆一Dr: その通りです。
ご同居のご家族にお年寄りがいらっしゃる場合は、部屋の温度をこまめにチェックしたり、水分補給を気にかけたりしてください。
また、近所にお一人住まいのお年寄りがいたら、水分補給や、室温のことなどを声かけしてあげていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。

年永隆一Dr: また、お年寄りに関しては、夜寝ている間に体内の水分が足りなくなり、朝方に脳卒中を起こすケースもあります。
枕元に水を置いて、こまめな水分補給を心がけていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。

年永隆一Dr: そして、お子さんの熱中症で厳重に注意していただきたいのが、お子さんを炎天下の車の中に放置するケースです。

二見いすず: はい。
時折、悲しいニュースを耳にします。

年永隆一Dr: そのようなことは、絶対にあってはならないことです。
炎天下の車中に子どもを放置することは絶対にやめてください。
短時間でも大変危険ですから、ひとときも目を離すことのないよう、小さな命を守ってあげてください。

二見いすず: よくわかりました。
自分自身が熱中症にかからないよう、水分・塩分補給などを心がけることはもちろんですが、小さいお子さんやお年寄りの熱中症予防対策も十分に注意したいものです。
4週にわたり、熱中症についてお話を伺いました。
お話は年永隆一ドクターでした。
ありがとうございました。

年永隆一Dr: ありがとうございました。