二見いすず: | 今月のドクタートークは、9月9日の「救急の日」にちなみ、「救急医療」をテーマにお送りいたします。 お話は、鹿児島県医師会の上津原甲一(うえつはらこういち)ドクターです。 上津原さん、よろしくお願い致します。 |
上津原甲一Dr: | よろしくお願い致します。 |
二見いすず: | 9月9日は「救急の日」ということで、あらためて「救急医療」について、お話をお聞きしたいと思いますが、鹿児島県の救急医療事情というのは、現在どのような状況なのでしょうか。 |
上津原甲一Dr: | はい。 鹿児島県はご存知のように、南北600キロにわたり県土が広がっております。 そのため、救急医療体制は、離島や過疎地域なども含めた広いエリアをカバーするために、さまざまな工夫を行っています。 |
二見いすず: | なるほど。 たとえばどのようなものがありますでしょうか。 |
上津原甲一Dr: | はい。 たとえば、昨年12月から、鹿児島県でドクターヘリの運搬が開始されました。 |
二見いすず: | はい。 報道等でよく目にいたしますね。 ドクターヘリとは、どのようなものなのでしょうか。 |
上津原甲一Dr: | はい。 ドクターヘリは、医療機器や医薬品を搭載した救急医療専用のヘリコプターのことです。 救急病院から遠い地域にお住まいの方から、救急要請がありましたら、専門の医師と看護師がヘリに乗り、救急現場などに急行します。 そして、現地で患者さんの治療を開始し、できるだけ早く医療機関へ搬送するというものです。 |
二見いすず: | なるほど。 大変心強いですね。 やはり、搬送時間は大幅に短縮されるのでしょうか。 |
上津原甲一Dr: | そうですね。 搬送時間は、鹿児島市にあるヘリポートからの所用時間は、大隅半島も含む県本土でしたら片道約15分、屋久島も35分圏内と算出されています。 |
二見いすず: | そんなに短い時間で到着されるとは大変驚きました。 |
上津原甲一Dr: | はい。 このヘリが導入されたことで、緊急を要する患者の方をスピーディーに搬送することが可能になり、救命率も向上していると思います。 |
二見いすず: | なるほど。 ぜひこれからも大活躍していただきたいですね。 |
上津原甲一Dr: | そうですね。 ドクターヘリは、鹿児島県内に700ヶ所以上のランデブーポイント、すなわち臨時の離着陸場所を確保できています。 多くの方のご理解とご協力をいただき、大変ありがたいと思っております。 |
二見いすず: | それはすばらしいことですね。 ただ、ドクターヘリは、夜間は運航できないそうですね。 |
上津原甲一Dr: | そうなんです。 ヘリの出動時間は、午前8時30分から日没前までで、天候によっては運航が難しい場合もあります。 |
二見いすず: | よくわかりました。 救急病院から遠い場所にお住まいの方も、緊急の事態になりましたら、遠隔地だからとあきらめず、まずは救急隊の電話番号119へ電話をして、まずはご相談されてみてください。 |
上津原甲一Dr: | そうですね。 救急隊へ事情を伝えていただければ、医療機関等と連携を取り、適切な対応をしてくれると思います。 |
二見いすず: | よくわかりました。 ありがとうございました。 お話は、鹿児島県医師会の上津原甲一(うえつはらこういち)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
上津原甲一Dr: | ありがとうございました。 |