2012.11.3 第496回放送分『インフルエンザ』 ゲスト:今村直人ドクター



二見いすず: 11月に入りました。
今月は、インフルエンザについて、鹿児島県医師会の今村直人(いまむらなおと)ドクターにお話を伺います。
今村さん、よろしくお願いいたします。

今村直人Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: そろそろインフルエンザが気になる季節となりました。
毎年、流行が予測されているようですね。

今村直人Dr: そうですね。
インフルエンザウイルスは、毎年のように変異しながら流行を繰り返しています。
日本では、この流行について、国立感染症研究所で、WHO推奨株を参考にしながら、わが国の流行状況や国民の抗体保有状況などをふまえて予測を行い、最終的には厚生労働省で最終決定しています。

二見いすず: そうなんですね。

今村直人Dr: はい。
今年のインフルエンザワクチンは、昨年と同じ型が1つ、そして、違う型が2つの、合計3種類の型が入った混合ワクチンとなっています。

二見いすず: そうなんですね。
よくわかりました。
昨年と同じ型が入っているということは、昨年のワクチンを打った人はかかりにくいのでしょうか。

今村直人Dr: いいえ、そうではありません。
ワクチンの効果は、接種してから約半年間とされています。
つまり、昨年の冬に接種した方は、同じ型であっても、予防接種としての効果は今年は消えていると考えていただきたいと思います。

二見いすず: なるほど。
では、予防接種を希望される方は、今年もあらためてワクチンを接種する必要があるということですね。

今村直人Dr: そうですね。

二見いすず: では、流行する時期を考えますと、どのタイミングで予防接種をするのがいいのでしょうか。

今村直人Dr: はい。
インフルエンザは、主に12月、1月、2月にかけて流行します。
ワクチンは、予防接種としての効果が出るまで、打ってから約2週間かかりますので、流行の時期を考えると、10月から遅くとも12月中には接種することを、おすすめしたいと思います。

二見いすず: インフルエンザの予防接種は年内には済ませた方がいいのですね。

今村直人Dr: そうですね。
もちろん、1月2月に接種してもかまわないのですが、早目の接種がより望ましいかもしれません。

二見いすず: よくわかりました。

今村直人Dr: また、インフルエンザ予防ワクチンは、大人は1回の接種でいいのですが、13歳以下のお子さんですと2回接種が必要であることも知っておいていただきたいと思います。
そのことをふまえ、接種するタイミングを検討していただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
お話は、鹿児島県医師会の今村直人ドクターでした。
ありがとうございました。

今村直人Dr: ありがとうございました。