2013.1.12 第506回放送分『アルコール依存症』 ゲスト:森口進ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「アルコール依存症」です。
お話は、鹿児島県医師会の森口進(もりぐちすすむ)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

森口進Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、「アルコール依存症」は、お酒を飲む時間や量を自分でコントロールすることができなくなる病気だと伺いました。

森口進Dr: その通りです。

二見いすず: また、この病気は、ご自分を「アルコール依存症」と認めないことが特徴で、治療も10人に1人しか受けていないということでしたね。

森口進Dr: そうですね。
「アルコール依存症」は、自分がこの病気にかかっていることを認めたがらない「否認」の病気です。
自分だけは大丈夫、と思っている方が多いです。
しかし、この病気は、誰にでも起こりうるものであり、決して特別な人がかかる病気ではないことを、まずは知っていただきたいと思います。

二見いすず: はい。

森口進Dr: 例えば、ストレス解消のために飲酒をしたり、晩酌を欠かさない、ということはよくありますよね。
このような形で、一定量のアルコールをある期間飲み続ければ、アルコールが体内にあることが普通になり、アルコールがないと精神的・肉体的に異常が出てくるようになるのです。
これが依存症です。

二見いすず: なるほど。
どのくらいの量をどのくらい飲み続けると、「アルコール依存症」になってしまうのでしょうか。

森口進Dr: はい。
個人差はありますが、目安としては、日本酒で言いますと、日本人男性だと、3〜4合を毎日10年間飲み続けますと、「アルコール依存症」が成立してしまう、と言われています。

二見いすず: 毎日3〜4合を10年間ですか。

森口進Dr: 女性の場合は、半分の量で半分の期間でなると言われています。
ですから、2〜3合を5年間飲み続けるとなると言われています。
また、青少年はもっと早くなります。
1年半でなると言われています。

二見いすず: それはとても驚きました。
ビールや焼酎ですと、どうなりますか?

森口進Dr: はい。
日本酒を基準として、アルコール度数で考えますので、ビールだと大瓶3〜4本を10年、焼酎だと6:4で割ったものを3〜4合を10年ということになります。

二見いすず: わかりました。
今週のお話は鹿児島県医師会の森口進ドクターでした。
ありがとうございました。

森口進Dr: ありがとうございました。