2013.2.2 第509回放送分『心筋梗塞』 ゲスト:薗田正浩ドクター



二見いすず: 2月になりました。
今月のドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがいます。
ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。
よろしくお願いいたします。

薗田正浩Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: ではまず、心筋梗塞とはどのような病気なのでしょうか。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞とは、心臓を動かしている筋肉に血液が届かなくなって、壊死してしまう病気のことを言います。
心臓を包むように分布している冠動脈の血液の流れが悪くなることが原因です。

二見いすず: なるほど。
心臓を動かす筋肉に血液が流れなくなると、心筋梗塞がおこってしまうのですね。

薗田正浩Dr: そうですね。
そして、心筋梗塞は、突然に発症し、発症の予測が難しく、とても死亡率の高い病気です。

二見いすず: はい。

薗田正浩Dr: また、心筋梗塞の合併症として、不整脈、心不全、心臓破裂などが起こる場合もあり、これらが死亡原因となっているケースもあります。

二見いすず: なるほど。

薗田正浩Dr: 一方で、心筋梗塞がおこっても、合併症がおこらずに症状が改善した場合、心筋梗塞に気づかないまま生活してしまうケースがあります。
その場合、安静が必要なときに仕事や運動を再開してしまい、心破裂や心室細動で突然死にいたる場合があります。

二見いすず: なるほど。
心筋梗塞が起こったときに、すぐに症状が出るものだけではなく、合併症などが起きない場合は、気づかないこともあるとは驚きました。
これは知っておきたいですね。

薗田正浩Dr: そうですね。

二見いすず: では、心筋梗塞になったときには、どのような症状があるのでしょうか。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞の代表的な症状は、胸を締めつけるような痛みや胸が苦しい、重い感じがします。
発作が出たときは、胸がえぐられるような感じ、胸の中が焼けるような感じと表現されるような、強烈な痛みに襲われることもあります。

二見いすず: かなり激しい痛みということですね。

薗田正浩Dr: そうですね。
これらの痛みは、通常30分以上続きます。
こういった症状が30分以上続いたら、心筋梗塞の可能性が高いです。

二見いすず: わかりました。

薗田正浩Dr: また、さきほど申し上げた典型的な症状以外にも、圧迫感、吐き気、冷や汗、呼吸困難などの症状が出たり、あごや歯が痛い、左の上腕が重い感じがするなどがあります。
また、消化器の病気と混同されやすい胃の痛みなどの症状を訴える方もいます。

二見いすず: よくわかりました。
覚えておきたいものですね。

薗田正浩Dr: そうですね。
また、糖尿病や高齢の方は、この強い痛みや症状などが出にくい場合があることも、覚えておいていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
来週も引き続き、心筋梗塞について伺います。
薗田さん、ありがとうございました。

薗田正浩Dr: ありがとうございました。