2013.2.16 第511回放送分『心筋梗塞』 ゲスト:薗田正浩ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがっています。
ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

薗田正浩Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、心筋梗塞の原因についてうかがいました。
心筋梗塞は、喫煙者、コレステロールの高い方、糖尿病、高血圧、肥満の方、メタボリックシンドロームや睡眠時無呼吸症候群の方、遺伝的な要因がある方、ストレスがたまりやすい暮らしをされている方、高齢者の方がなりやすいということでしたね。

薗田正浩Dr: その通りです。

二見いすず: では、そういった心筋梗塞のリスクが高い方が、何かできることはありますか?

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞リスクをもった方、そして、それ以外の方にも、ぜひお勧めしたいのが、心電図検査です。
最低1年に1回は心電図をとっておくことをお勧めします。

二見いすず: 心電図をとっておくと、どういったことが分かるのでしょうか。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞になると、心電図にはっきりと変化があらわれます。
普段、定期的に心電図をとっておくことで、自覚症状のないような小さな心筋梗塞でも、以前の心電図と比較して、すぐに異常を発見することができるのです。

二見いすず: そうなんですね。
最低1年に1回は、心電図をとっておくことが大切ですね。

薗田正浩Dr: そうですね。
ほかにも、心筋梗塞予防に役立てられる検査をいくつかご紹介します。

二見いすず: ぜひお願いします。

薗田正浩Dr: はい。
最近では、全身の動脈硬化の状態を調べるため、冠動脈のCTスキャンを外来で受けられる病院も増え、首の頚動脈の状態もエコーで検査できるようになりました。
どちらも比較的簡単な検査なので、心筋梗塞のリスクが高い方は医師に相談してみてください。

二見いすず: なるほど、これはいいですね。

薗田正浩Dr: そうですね。
また、腕と足の血圧を測って比較するABIという検査もあります。
この検査では足の動脈硬化の状態を調べることができます。
下肢の動脈硬化と心疾患は高い因果関係が認められますので、心筋梗塞予防にも役立てられると思います。

二見いすず: よくわかりました。

薗田正浩Dr: 心筋梗塞は、突然に発症し、発症の予測が難しく、今なおとても死亡率の高い病気ではありますが、定期的に検査を受けることで、少しでも予防・早期発見につなげていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
冠動脈CT、首の頚動脈エコー、腕と足の血圧を比較するABIなどの検査が、心筋梗塞を予防するために有益な検査だということでした。
心筋梗塞が心配な方は、ぜひ医療機関へご相談されてみてください。
お話は、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターでした。
今週もありがとうございました。

薗田正浩Dr: ありがとうございました。