2013.5.25 第525回放送分『認知症』 ゲスト:永田浩三ドクター


二見いすず: ドクタートークのテーマは「認知症」です。
お話は、鹿児島県医師会の永田浩三(ながたこうぞう)ドクターです。
永田さん、よろしくお願いいたします。

永田浩三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、認知症になっても「いつでも、どこでも、その人らしく暮らせるように」という視点を大切に、薬物治療やケア、リハビリテーションなどを組み合わせて、患者さんの立場に立った支援を考えいきましょう、ということでした。

永田浩三Dr: その通りです。

二見いすず: では、認知症は加齢が大きな原因ということで、なかなか予防も難しいとは思いますが、何かできることがあれば教えてください。

永田浩三Dr: はい。
認知症予防については、生活習慣病対策が、発症のリスクを減らすと言われています。

二見いすず: そうなんですか、生活習慣病対策ですね。

永田浩三Dr: そうですね。
具体的には、野菜、魚、果物を中心とした食生活、1日30分以上の運動、タバコ・飲酒・夜更かしをしない、脳のトレーニングや芸術、園芸等で頭を使うことなどが挙げられます。

二見いすず: なるほど。
それなら気をつけられそうですね。

永田浩三Dr: そうですね。
認知症の予防をしながら、早期発見・早期治療を心掛け、適切に進行を遅らせたり、症状の改善に努めたりすることが大切だと思います。

二見いすず: はい。

永田浩三Dr: また、鹿児島県には、認知症疾患医療センターをはじめとして、認知症の専門機関があります。
ご家族に症状を感じたら、また、ご自分で何か気になることがあれば、早めにかかりつけの医師や認知症専門機関に相談されることをおすすめします。

二見いすず: なるほど、よくわかりました。

永田浩三Dr: 高齢化社会を迎え、鹿児島県でも「認知症になっても本人の意志が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」の実現を目指した取り組みを行っています。

二見いすず: そうなのですね。
年齢を重ねても、病気を持っていても、みんな「いつでも、どこでも、その人らしく暮らしたい」という願いは同じですよね。
認知症についても、早期発見・早期治療を心掛けながら、正しい知識を持ち、理解を深めていけたらいいなと思います。

永田浩三Dr: そうですね。
認知症になっても地域の一員として暮らせる社会をどう築いていくのか、医師会、家族会、自治体、包括支援センターや施設、ホーム等が連携をとりながら、みんなで考えていけたらいいですね。
キーワードは、「向こう三軒両隣」だと思っています。
今こそ、また地域社会の再構築を進めていくときではないでしょうか。

二見いすず: よくわかりました。
「向こう三軒両隣」の精神で、みんなで助け合っていけたらいいですね。
4週にわたり貴重なお話をありがとうございました。
鹿児島県医師会の永田浩三(ながたこうぞう)ドクターでした。
ありがとうございました。

永田浩三Dr: ありがとうございました。