2013.9.28 第543回放送分『アレルギー疾患』 ゲスト:井上博雅ドクター


二見いすず: ドクタートークは「アレルギー疾患」について鹿児島県医師会の井上博雅(いのうえ ひろまさ)ドクターにうかがっています。
井上さん、最終日の今日もよろしくお願いいたします。

井上博雅Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: これまで3回にわたり、アレルギー疾患について伺ってきました。
「アレルギー疾患」とは、私たちがもともと持っている免疫機能が、異物から体を守ろうとして過剰に反応することであり、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーなどがあるとのことでした。

井上博雅Dr: その通りです。

二見いすず: 対処法については、医療機関でそれぞれの症状や診断にあわせて、薬物治療などを適切に受け、重症化を防いでほしいとのこと、また、アレルゲンを特定出来る場合は、ダニ対策など生活の中で接触を避ける様に心掛けることが重要だということでした。

井上博雅Dr: そうですね。

二見いすず: 最終日の今日は、少し話題が変わりますが、すこし前に、もしかしたらアレルギーの原因になるのではないかと話題になった「PM2.5」についてお願いします。

井上博雅Dr: 「PM2.5」は、「PM」は「Particulate Matter」の頭文字を取ったもので、大気中に浮遊する大きさが2.5マイクロメーター以下の微小粒子状物質のことです。
1マイクロメーターが1000分の1ミリですから、その小ささがお分かりになると思います。

二見いすず: えっ。
そんなに小さな物質なのですね。

井上博雅Dr: そうですね。
これらが、アレルギーの原因になるかということについては、そのものがアレルゲンとなり、喘息などの原因になるというより、喘息などの症状を悪化させる可能性があるということが言えるかもしれません。

二見いすず: なるほど。

井上博雅Dr: PM2.5は、大気汚染で注目されており、自治体からの情報もインターネットで公開されています。
健康への影響としては、タバコの煙にも多くの有害な微小粒子が含まれており、喫煙室ではPM2.5の濃度が大きくあがります。
タバコの煙や大気汚染でのPM2.5は喘息の症状を悪化させる可能性があります。
大気汚染対策も重要ですが、身近な禁煙をすすめていくことも重要なことだと思います。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
4週にわたり、アレルギー疾患についてお話を伺ってきました。
アレルギー疾患は、自分がどんな病気を持っているかによって、適切な治療を行うことが大切とのことでした。ぜんそくについては、吸入薬を使った治療法が進歩してきたとのことですので、ぜひ医療機関に相談してみてください、とのことです。

井上博雅Dr: そうですね。

二見いすず: 4週にわたり「アレルギー疾患」についてお話を伺いました。
お話は、鹿児島県医師会の井上博雅(いのうえ ひろまさ)ドクターでした。
貴重なお話をありがとうございました。

井上博雅Dr: ありがとうございました。